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55/55

55.大陸一の!!

アダラードさんという最終兵器を手に入れたからだろうか。



あっさりと決着がついてしまった。


怒り狂ったアダラードさんと騎士団の皆さんに包囲され

神官長は、あっさりと第2王子を裏切った。


自分は脅かされて加担しただけだとのたまわった。


どのくちが言ってんだ!と思ったが……。

私以上に怒っている人はたくさんいる。


何が真実であれ、関係者は必ず皆裁かれるのだろう。


お兄様が無事に戻ってきた。

私はそれだけで本望だ。



「お兄様!!」


「ヴァイオレット!!」


ヴァイオレットの姿をみると一目散にかけてきて

一気に抱え上げ、空に届かんばかりくるくると回した。


「会いたかった、僕の天使」


「お兄様ぁぁぁぁ、ひゃぁ……めがまわる」


リガロが慌てて止めるが、しばらくはくるくると回っていた。



その後は、怒涛の日々が続いた。

両国間での保障問題や我が家ののっとり問題など

一気に噴き出してきた。


結局、自称お父様の弟と名乗っていたクロウという男と

あの執事の男は、姿を消していた。


逃げたのか?

はたまた何かの力が働いたのかはわからないが

忽然といなくなっていた。


そして、エムロード家に平和が戻ってきた。


お父様は、宰相に復帰してバリバリ国の為に働いているし

お兄様は、お父様の仕事を手伝う傍ら学園に復帰した。


義母様は、お父様を支えつつ……

公爵家を切り盛りしているようだ。


私はというと……

どうやら、悪役令嬢にならずにすみそうです。



「ヴァイオレット、本当にこの地に残るのか?」


お兄様は寂しそうに瞳を曇らせた。


「はい、私はこの地で“執事喫茶”を続けていきます。

たくさんの方が楽しみにしてくださっていますし

リガロ達もいるので安心してください」


いまさら王都になんて戻れないわ。

それにここの方が皆にとって住みやすいもの。


ヴァイオレットは、後ろに控えている者たちの顔を

1人1人みて頷いた。


皆も同じように笑顔で頷きかえしてくれた。


「ヴァイオレット……」


ロベールは惜しむようにまたぎゅっと抱きしめた。


「何かあったら僕にすぐ言うんだよ。

休みになったらまた来るから」


「はい、お兄様」


こうして、ヴァイオレット以外のエムロード家の人々は

すべて王都に帰っていった。



「お嬢様、本当によかったのですか?」


リガロは心配そうにヴァイオレットの顔を覗き込んだ。


「もちろんよ!

私はここで私にしかできないことをやりたいの。

まずは、“執事喫茶”の2号店を出すわよ!」


「えっ?」


「そして、最終目標はこの国でNO.1の“執事喫茶王”に

のぼりつめてみせるわ!!」


「お嬢様……」


リガロは呆れながらも微笑んでいた。


「リガロ、どこまでもついてきてくれるわよね」


そう言ってとびきりの笑顔で微笑んだ。


「はい、お嬢様。

このリガロ……どこまでもお嬢様と共に」


そう言って、ヴァイオレットの手を取りキスをした。







=====================================



これにて完結となります。


最後まで読んで下さった皆様、ブクマ、評価を下さった皆様、

本当にありがとうございました。


番外編もかけたらいいな……などと思っております。

その時は、またよろしくお願いいたします。


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