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800字の物語  作者: たびー
2/2

うちのアイちゃんが言うことには

数時間で書いたので、雑ですm(__)m

 アイちゃんは、優秀。

「ユナ様、おはようございます」

 毎朝六時半にわたしを起こしてくれるから安心。

「朝晩の寒暖差が十四度です。半袖のブラウスに薄手のカーディガンを羽織りましょう」

 アイちゃんは音声で生活をサポートしてくれる心強いAIだ。

「卵と柔軟剤が切れています。注文しますか」

「お願い」

 わたしは身支度する手を止めない。アイちゃんは何でもしてくれる。日用品の補充、エステやヘアサロンの予約、それから。

「山本様への誕生日プレゼントの候補リストを作成しました。モバイルへ転送します」

「ありがとう」

 金のピアスを着け終えて、窓際の円筒状のアイちゃんを見つめる。

「プロポーズの返事どうしよう。わたし、東さんのほうが」

「山本様の方が生涯年収が高いと予測されます。それに、飲酒や喫煙の習慣がないので病気のリスクが低いです。暴力的ではありませんし、近親者や会社での交遊関係も良好です」

「それは、そうだろうけど」

「東様はAIを保持していません。不確定要素が多すぎて未来予測が不能です」

 わたしは言い返せずに、ブラウスのボウタイを結ぶ。

 東さんは、AIを持たない。何でも自分で決められるからだ。下調べなしだから、一緒にいると何に出くわすか分からないドキドキ感がある。

 もっともAIが管理しないせいか、散髪の間隔は驚くほど長いし、時々襟のヨレたジャケットを着てくることもある。

「山本様には無駄もミスもありません」

 務め先にしても、東さんは探偵事務所。対する山本さんは外資系商社。

「東さんね、仕事を自分で探して見つけたのよ。探偵事務所なんて面白いよね」

「面白さを最優先するのは、ハイリスクですよ、ユナ様」

 アイちゃんがきらりと点滅した。

「これまでのわたくしの働きをご存知のユナ様ならば、正解がお分かりのはず」

 そうね最近は国会や憲法の審議にも使われているくらいだもの。アイちゃんは正しいのだ。

「いってらっしゃいませ」

 うん、とわたしはうなずく。



競争倍率が半端なく高そうなので、ほんのににぎやかしです。

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― 新着の感想 ―
[一言] 人類がいると不確定要素が大きくなり未来予測の精度が低くなってしまう。 じゃあ、人類がいないほうが・・・ という流れでしょうか。 星新一さんのショートショートを読んだような気分です。 作者…
[一言] このお話はもうちょっと読みたくなるやつ! 間違いの無い世界は味気ないね……
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