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恋を知らない男の話  作者: しの
4/6

よし、遊びに行こう1

今週から光樹が彼女の方でなるべく登校することになったので朝は一人だ。ぼっちざまあ、とか思われるかもしれないが、俺はなんとも思わない。一人でボーッとする時間がそこそこ好きなのだ。


今日も本当にどうでもいいことを考えながら歩いていると前方に雪野さんを見つけた。そういえば同じような時間に登校してたな。いつも一人なんかなあ。そんなことを考えていると後ろからクラスメイトの男子に声をかけられたので一緒に学校に向かうことにした。



今日も前のドアから教室に入って席に座る。先生が連絡事項を伝えると雪野さんを呼ぶ。何か紙を渡されて帰ってきた。


「それ何のプリント?」


プリントを見せながら彼女はこう答えた。


「進路系の書類的なやつ。色々と書かないといけないらしい」


「へえ。大変だね」


「一般受験ほどではないよ。だって、勉強しないとでしょ?あと勉強とか、それと勉強とか」


「急かすのはやめてくれw これでも結構追い込まれてるんだから」


急に煽ってきたからびっくりしたわ。うん。


「そんなかんじには見えないけどねw」


「いやいやもう精神的にもきついよ。この間も遊び行ったし」


「やっぱり余裕あるじゃんw」


「まあ、人よりはなw」


なんか煽られて悔しいので予想できないようなことを言ってみることにしてみた。


「なんだ。明後日祝日だし遊びにでも行くか?」


「いいよー、何するの?」


いいよ~、だそうです………。


ん?いいの?まさかの了承。え、まって適当に言ったから何も考えてない。


「えっと、カラオケとかは?学校の最寄り駅の近くにあるやつ」


「りょーかい。寺君と理乃ちゃん誘ってみるね」


「分かった」


え、待て。寺久保君それなりに仲良いけど(オタ趣味は話していない)、理乃ちゃん?白井さんだっけ?ほとんど話したことないんだけど……

詰んだなw




~放課後~


今日も光樹は彼女と帰っているので健太と二人で帰っている。白井さんの件について考えているが解決策が見つからんなあ。


「そういえばさ、今日も朝・昼とよく話してたよね雪野さんと」


「まあ、成り行きで」


言うてそんなに話してないと思うんだけどなあ。普通あんなもんだろ。健太コミュ症だからだな。


「ちなみに俺がコミュ症だからとか思ってるなら意味ないぞ。これは俺と光樹が昼休みに思ったことだから。」


「え?まさか健太がコミュ症とか思ってたわけないじゃないですかー(棒)イヤダナー」


なに?エスパー?こわい。


「やっぱりか。と言いますか別に悪いって言ってるわけではないぞ?」


「わかってるわ」


白井さんの件を健太に言ってもなんとかならないだろうし(ごめん健太)、塾の駅?も近いので降りる準備をする。


「ここで降りるってことは今日も塾か。頑張りますねえ」


「いや、普通に受験期だろwじゃあまた」


「ん、また」



電車から降りると光樹が彼女と腕を組みながら歩いていた。

くっそ、イチャイチャしてんなあ。爆発すればいいのに。俺も誰かと付き合ってみたいとは思うけど好きって言うのがよくわからんからなあ。まあ、最悪人生ソロプレイでなんとかなるやろ。言っておくが、俺はソロだ!キリッ。だめだ、悲しくなってきたやめよう。

そんなことを考えながら歩いていると最近よく耳にする声が聞こえてきた。


「荒井君何してるの?」


「おお雪野さん。何してるってまあ塾に向かってますね」


「へえー、塾行ってるんだ」


「一応ね。雪野さんは何をしに?最寄りではないよね?」


「うん、家はあと4駅だね。ちょっとお母さんに買い物頼まれちゃってね」


「なるほどね」


「そうそう、カラオケなんだけど理乃ちゃんは来れないってー」


ん?おおおおおおおお

勝った……何かにw


「そうなんだ、じゃあ3人でいくかんじ?」


「そうだね、時間とかはあとで伝えるね」


「分かった、塾行ってくるわ」


「引き留めちゃってごめんね。勉強頑張ってね」


「おう」


まさかこんなところで会うとは思わなかった。明後日はカラオケか。結構久しぶりだな。歌えるか分からん。明日あたり光樹にコツ教えてもらお。






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