ヤケになったと言えないこともない
3、4歳の時、私の一番の友達が
殆ど接点のない年上の仲間をとても大切にしていて不思議に思って尋ねた。
一番一緒に遊ぶのは私で
一番一緒にお話しするのも私なのに
なんで、あの子に呼ばれるとそんなに嬉しそうなの?
私が一番の親友じゃないの?
彼女は答えた。
メイが一番の親友だよ。
だけどあの子は私の番だから。
私にはわからなかった、
だって番がいないから
でも、少ししたら私にも番が現れるはずだ
そしたら、友達が目が合っただけで
とっても嬉しそうに笑う理由が分かるのだろう
そう思ってはや、12年の月日が流れ
流石の乙女も気付いたさ、
あ、これ、一生理由わからなくない?
いや、その上、一生独り身貫く流れじゃない?
何しろ、私の種族は必ず番いが自分の身近に生まれるわけで、知らないもの同士が一から恋愛を始めるなんてほぼ無い。
てか、ない。
補足すると、番いが死ぬと、もう片方も長くはない
つまり、フリーの同族は皆無!
16年番いが現れない私に村の村長さんも、両親もお近所さんも親友も、あんま知らない他所の住民も
気づきましたよ。
あ、この子一生独身かも・・・。
てね。
あの、可愛そうな子を見守る生暖かい目。
気遣いの言葉選び
「まあ、まぁ、ユリアちゃん、綺麗になって!
・・・・こんな、可愛い子がお家にいてくれればご両親も一安心だよ!嫁がせたら・・・心配でたまらないからね!」
言葉に詰まりすぎだよ!
良いんだよそんなに気遣わなくて!
有難がればいいのか、憤ればいいのか、どう、対象してもらえればこっちも満足か分からない、この空間に
16年。
流石に色々吹っ切れて、現在ひとり旅中の16歳(笑