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3. まずはステータス確認

__________________

 【名前】???

 【レベル】1


 気力:10

 体力:10

 魔力:10

 攻撃力:1

 防御力:1

 俊敏性:1


 【職種】

 スキル:

__________________



でちゃったよステータス画面。

基本ステータスのあまりの低さは置いといて、これは感動しますね。奥さん。

でもなんで名無し?プレイヤー名自由に入力できるってこと?


「どうした?」


画面にくぎ付けのまま黙り込んだ私を心配して、横から声がかかる。


「いえ、なんでもないです」


なんでもなくないが、こちとら引きこもりゲーマー、ついでにネット小説大好きっ子。

ここで取り乱すほどやわじゃないぜ。


「すみません。体は大丈夫みたいです。でもちょっと、混乱してるみたいで。

いろいろとお伺いしてもいいですか?」


私は低姿勢でまずは情報収集に入った。



銀髪美形お医者様の名前はルイ=ハサウェイさん 26歳 (やったギリ年上)

アボン村唯一のお医者様で、エルフではなくちゃんと人間だった。

でね、でね、やっぱりね。

 

回復魔法使えるんだってさ!ヒャッホイ!

ようこそ、剣と魔法の世界へ私‼


めっちゃ感動してるけど、ここはぐっとこらえて冷静にお話しするよ。ほら、第一印象って大事だから。

で、自分のことをどう話すか迷った挙句、正直にありのまま話すことにした。

ルイ先生は悪い人には見えないし、何より私のおつむでは、嘘ついても後で必ずボロが出る気がした。


私が魔法なんて現実には存在しない、こことは別世界に住んでいたこと。

なぜ、どのようにここに来たのか、何もわからないこと。

 

ルイ先生は笑ったりせずに真剣に話を聞いてくれた。

だが、一言。


「信じがたい話だな」


ですよねー。

 

さて、どうしたら証明できるだろうか。

あ、さっきのステータス!


「先生。この世界の人の平均的な成人女性のステータスってどんな感じですか?」

「平均と言われても職種によってだいぶ違うから何とも言えんが…」

「では先生のステータスを見せてもらうことはできますか?」

「出来ないな。普通は家族にも見せたりしない」

 やや、冷たい態度で断られてしまった。どうやら相当失礼な質問をしてしまったようだ。

「すみません。不躾な質問をして。では私のステータスは見れますか?」

 

その瞬間、半透明だったステータス画面が急に不透明になり、先ほどよりもくっきりとした表示になった。

どうやら通常(半透明のとき)は自分にしか見えないが、思っただけで非公開/公開の切り替えできるらしい。なんという便利システム。

で、それを見たルイ先生は


「……」


言葉もなくしばらく画面を見つめたあと、静かに私向き直った。


「すまなかった。君の言うことを信じよう」

「本当ですか!?」

「ああ、君の年齢でこのステータスはありえないからな。まるで生まれたての赤子だ」


ですよねー。

攻撃力一桁ってちょっとビビるレベルですよね。


でもね。私はちょっとワクワクもした。

私はやりこみ要素のある作業ゲームが好きなのだ。

レベル1ということはこれから上げ放題ということじゃないか。

 

まだここがどんな世界なのかはわからない。

実際にモンスターとかと戦闘とかになったら、私なんかプチっとやられてレベル上げどころじゃないかもしれない。

不安は尽きないが、せっかくの異世界トリップ、楽しまないと損ってもんよね!

 

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