柚希と茉莉
朝起きて一番最初に見るのはベッドの横に置いてあるノート。
ノートを開く。
『真田柚希 専門学校2年生
光輝さんの知り合いでありクラスメイト。
優しい人でこれから仲良くなってみようと思う』
「真田……さん。」
二ページ目
『青柳光輝 専門学校2年生
ずっと一緒に居てくれた人。』
「光輝さん少ない……。」
私服に着替え、台所に向かった。
「茉莉、おはよう。」
「あ……光輝さんおはようございます。」
「ノート見た?」
「見ました。」
「そっか。学校は?」
「行きます。」
「分かった。じゃあご飯食べて行こうか。」
「はい。」
手早くご飯を食べ、家を出た
「光輝さん、専門学校って言いますけど何の専門学校ですか?」
「美術専門学校」
「美術!?」
「茉莉は絵が上手いからね。ちなみに茉莉は柚希と一緒の油絵科だから。」
「油絵……。」
「まぁ、頑張ろ。」
「あ、はい!」
絵か……描くのは嫌いではないかも。
学校に着くと1人の男の子がいた。
「光輝、佐伯さんおはよう。」
「おはようございます。真田さん。」
「柚希おはよ。てか行こ。」
教室に入る。みんなが一斉にこっちを見てくる。
「あ……えと……。」
「佐伯さん大丈夫だよ。入ろ。」
「あの……学年違うんじゃ……。」
「学科ごとだから大丈夫。」
「なるほど……光輝さんは?」
「あいつは彫刻なんだ。」
「なるほど……。あの、その……。」
《ガラッ》
「はーいみんな席に着けー。」
教室に入ってきたのは先生らしき男の人。
「真田さんあの人は?」
「油絵科の担当の先生。」
「はあ……お名前は?」
「えーっとね、」
「真田ー何喋ってるんだー?」
「あぁ、すいません。」
「って隣はもしかして佐伯か!?」
「あ、はい。そうです。」
「久しぶりだなー佐伯。元気か?」
「はい。」
「まぁとりあえず、今度の学園祭に向けてみんなで絵を描くこと。じゃあそれぞれ役割のところに行けー。」
みんなそれぞれで活動し始めた。
「あの……真田さん。」
「ん?」
「私は何をすれば……。」
「俺とペア組んでやろうか。」
「え、あ、はい!ありがとうございます。」
こうして俺は佐伯さんとペアを組んだ。
「真田さんありがとうございます。あ、何か……」
「あのさ」
「はい?」
「茉莉ちゃんって呼んでいい?」
「じゃあ私は柚希さんって呼びますね。」
「いいよ。じゃあ道具取りに行こ。」
「はいっ!」
佐伯さん……茉莉ちゃんは可愛い子だ。
思わず……理性を失いそうなくらい。
こんなに近付いてても明日になれば記憶がない。
……茉莉ちゃんの記憶には残れない。
「茉莉ちゃん。」
「はい?」
「光輝とはいつから知り合いなの?」
「うーん……中学入った頃に廊下ですれ違っただけですかね?後はモテて女の子に囲まれてるのを見るくらい……。」
「ふーん……。」
気付けば準備室に到着していた。
「茉莉ちゃん、あそこの段ボール取ってくれる?
俺こっち側のやつ持っていくから。」
「わかりました。」
女の子と2人っきり、しかも相手は茉莉ちゃん。
光輝だったら、何するのかな。
「柚希さん?」
「え、あ、ごめんね。行こうか。」
「あのっ……。」
茉莉ちゃんに呼び止められ、思わず息を呑む。
「どうしたの?」
「光輝さんには相談出来ないんですけど……。」
「ん?」
「恋ってどんなのですか?」




