同じ学年のあいつ
「中学2年生の時の夏休み、その時クラスの登校日で学校に行ってたんですよ。確か学校の掃除をしに。」
「あー……よくあるやつね、うん。」
「その時、先生とトラブって階段から落ちたんです。
で、その後からずっと、記憶が……。」
「その、中2の時の記憶はあるの?」
「あります。簡単にいうと中2以降の記憶は1日しか持ちません。」
「そう……なんだ。」
「だからノートにいつも書いてあるんです。
初めて出会った人とかなら写真を貼って、性格などメモって。」
「す、すごいね……。」
渡されたノートは全部で15冊くらい。
写真、名前、誕生日、好きなもの、嫌いなもの、部活動、趣味など、たくさん書かれていた。
「佐伯さん、両親は?」
「いませんよ?」
「いない!?」
「え、あ、はい!」
「じゃあ今までどうしてたの?」
「幼い時は孤児院にいました。でもそこを抜け出して、とある方に拾われたんです。」
「ひろわれた!?」
《ガチャ》
玄関が開く音がした。
「ただいまー。って誰か来てるのー?」
ん?何か聞いたことある声……。
足音がこっちに寄ってくる。
「茉莉ー?」
『えっ。』
お互いに声を合わせた。
「ちょ、柚希何でここに!?」
「そーゆーお前こそ!!」
「2人ともお知り合いですか?」
「茉莉、この人とは一体どこで知り合いに……。」
「あ、私が学校に行かなかったので様子を見に来たそうです。」
「ってかお前なんでここに……。」
突然現れたのは俺と同じ学年であり、元同じクラスである青柳光輝。
「光輝さんと真田さんはお知り合いですか?」
『同じクラス……』
「えっ」
「まぁ事情はよく分かんないけど、俺はこの辺で。
光輝もまた明日な。」
俺は荷物を持ち、家から出た。
「佐伯……茉莉……。」
ドキッ
あれ?何だろ、ドキドキする。
白くて細くて……可愛い人だった。
もっと知りたい。
記憶もそうだけど、近くに行きたい。
「明日光輝に聞くか。」
俺は家に向かった。




