本当は。
食べ終わり、茉莉が片付けをしていた。
「ま、茉莉……。」
恐る恐る声をかける。
「どうしたんですか?」
僕に背中向けながらせっせと片付ける。
「あのさ……その……僕さ」
拭いていたお皿を置く。
「私寝ていないんです。」
……え?
「今……なんて?」
いや、聞き間違い、だよな。
「だから、寝ていないんです。 」
え、じゃあそれってつまり……。
「覚えてますよ。光輝さんが私にしたことを。」
茉莉がこっちを向く。
「あ……え……ごめん……。」
「光輝さんはずっとそうやって私を見てたんですか?」
「……うん。ずっと好きだった。」
「……ごめんなさい。」
拭いた食器を棚に置き、部屋に戻っていった。
「……振られちゃった。」
分かってたことなのに。振られることくらい。
携帯を取り出し、柚希に電話をかける。
『もしもし?』
「あー、柚希?今平気?」
『ん、平気だけど、どしたん?』
「振られたよ、茉莉に。」
『え、ちょ、振られたってまじ?』
「まじだよ。後嫌われたかもね。」
『え、なんで?!』
「襲ったからさ。」
『まじかよ……。』
「柚希がんばれよ。」
『お、おう。』
そういって電話を切った。
茉莉はきっと、柚希が好きなんだよ。
きっと、じゃない。確実に。
僕はこの先どうすればいいんだろう。




