プロローグ―ヌル―
皆様初めましての方は初めまして久しぶりの方は久しぶりでございます。
ずっと小説を書いていなかったんですがまた、書こうと思いますのでよろしくお願いします。今回は埋葬屋と呼ばれる者たちの悲劇を元にした物語をやっていこうと思います。
月の光に反射して輝く霧の中…。
一人…二人………。
闇に煌めく黒の使徒…。
『ま、埋葬屋……こ、殺さないでくれぇ…うわぁぁぁぁ!』
月の光に照らされる闇夜に声が響き沈黙が訪れる…。
赤黒く染まり狂い狂った月の中…今宵もまた命が消える
~一時間前~
『《兎》…ここから、どうするんだ?』
蛇のような仮面をかぶった男が兎と呼ぶ男に話しかけた。
『《毒蛇》よ…どうするのではなくてどうにかするんだよ…この状況を。
観察し考察し道を開くんだ…。』
《兎》は少し焦りが混じった表情で淡々と喋った。
観察し考察?みて考えろってことか…?まあ、ここは《兎》に任せるか…めんどくさそうだし。
前線の方に応戦して雑魚を潰してくるかな……。どうせ、暇だろうし。
『暇ではないぞ《毒蛇》よ…お前にはやってもらわなければならないことがある。』
冷静に…そして冷酷に《毒蛇》に対し仕事…を頼んだ。
『お前…また、覗いたな?で、なんだ?その…やってもらわなければならないことって。』
『《棺》を使って霧を利用し、ある一定範囲まで幻覚を見せてくれ…時間稼ぎになる。』
『《棺》を使えだぁ!?あれは、今回のターゲットに使うんじゃなかったのかよ!』
『そうだが…予定変更だ。予測していないことが起こったのでな、態勢を立て直す時間がほしい。』
焦りが隠れない表情のまま《毒蛇》に頼み…内容を伝えた。
態勢を立て直す…一時撤退ってことか。
やっぱり前線で大きなことが起きたんだな…それも超大規模なことが。
それにしても、≪棺≫を使うのか…あれは、何回使っても慣れないものだな。
使うたびに生贄として差し出したものが消えて行くのだから…
。俺は《信頼》…使うたびに信頼が失っていき最後には存在そのものが嘘とも認識される。
『《棺》解放…。信頼を削り自らを偽れ…《闇夜の黒毒蛇》』
詠唱に合わせ《毒蛇》の周りが暗くなり空間が歪んでくる。
少しづつ光すら入らなくなり闇の空間が広がる。
『視覚偽装…虚偽の空間か……。ここは、任せたぞ《毒蛇》私は前線をここまで牽いてくる』
赤く染まる朱月に照らされる闇の中に《兎》は消えていった…。
黒く染まった空間の中は酷く歪み荒れ果てその場に入る者に不快感を与え後に死をもたらす。
これが俺の《棺》の力だ。
自らの《偽名》の通り仲間すらも殺す信頼のない毒蛇だ。
時々この名前を恨むな…罵声を浴び、時には恨まれ…。
この力で何人の仲間と標的を葬ってきたことか。
俺はすべてを思い出し…また、命を葬る…。
どうでしたか?まだまだ続きますのでよろしくお願いします。