第一日目ー3
3
<2014年12時30分 生き残り数36>
目の前でヒトがが3人死んだ。どよめく飛行機の中、俺は立たずむことしかできなかった。最初の二人の死を見ている分、俺は俺は死に慣れてしまっているのかもしれない。死に慣れ、恐れなくなる、それはそれ事態はとても恐ろしいことである。しかし、激闘はそれでは終わらなかった。
『この世界の果ての城。ヤーハウェの全能の目、必ず開く、その時まで、私を異空間に奉納しなされ。』
パンパン
与繼 笥五の訳のわからない発言とともに、 与繼 笥五は自殺した。ブラックマスクをしたハイジャックをした男のマスクをこじ開けてみた。そ、そいつは同じクラスの田中であった。やはりおかしい。これはうちのクラスメートが操られているんだ。何か超能力的な力で。それでも、恐怖の連鎖は続く。
ガタンガタンガタン
飛行機が揺れる。そう飛行機の墜落が始まったのである。さっきのブラックマスク田中にやられたのか、運転席の4名は銃弾で撃たれて、死んでいて、キャビンアテンダントの無理な操縦ミスが原因である。
ヒューーーーーーーーー
※※※
ヒューーーーーーーーーヒューーーーーーーーー
とてつもない音ととも、飛行機墜落が進行している。隕石がごとく沖縄に突っ込もうとする。乗客には期待高校がいた。それで名門の力を見せつけた。期待高校飛行機マニア部隊である。飛行機マニア部隊が飛行機操縦を始めた。飛行機マニアのリーダー神田のもと。
『緊急連絡を入れる。』
フーオ フーオ フーオ フーオ フーオ フーオ
『はい。こちら飛行機会社本部』
『こちら、3333番の飛行機。ただいま、飛行機が墜落しかけている。場所は沖縄北側上空。ただちに、緊急着陸場所を指示してくれ。』
『海に落ちろ』
『…』
運転席の部屋にいた、飛行機マニア部隊と現在頭脳トップの 曾右 夢莊は、呆然とするしかなかった。
まもなく、この隕石は雲の下をいく。雲は灰色をしていた。
※※※
着陸拒否をされ、海に落ちろ命令。それは、より被害を抑える策だったといえるかもしれない。裏を返せば正しき、判断だったといえる。しかし、命の数がどうであろうと、命の差別は決してしてはならないのではないだろうか。それは俺がいえることではない。俺も今まで死んだクラスメート6人に心の奥底で差別をつけてしまっているとも自覚はしている。そしたらある男がある決断に出た
『奇跡にかける』
神田の言葉には魂が宿っていた。俺はその言葉を信じた。飛行機は東シナ海へと向かった。墜落まで時間はない。東シナ海に到着するのがギリギリだ。そんな中、神田は冷静に
『水面着陸する。』
水面着陸。それはプロのパイロットでも1/300の成功率と言われている、激ムズだ。しかしこの危機の中、神田はその奇跡にかけたのだ。
『俺は後ろに指示してくる』
といい、俺も俺のできることをしようとした。加速を続け、ついに水面着陸が行われる
ヒューーーーーーーーーーーーーーーシュシュッ
バアーー!!!!!!!!ーン!!
俺は振り返った。さっきまでいた運転席、それはまるで火の海だった。水面着陸は半分成功、半分失敗したといえよう。着陸が少し、前にずれ、運転席だけ爆発したのである。死者、期待高校のうちのクラスの飛行機マニア部隊11名。
俺は、俺もなぜ死ねなかったのだろうか。俺は涙が止まらなかった。なぜ最後まで諦めなかった神田、あいつが死ななければならないのか。なぜ、神は俺を生かし、あいつを殺したのか。この世界は不条理すぎる………………
この一連の殺人事件、絶対に俺は許さない。神田の意志も俺が絶対に継ぐ!!
※※※
夏世の記憶操作機械によって、この事件もまた、ある程度消された。まあ与論的にこの事件が忘れられているのは謎のことではあるが。それでそれで、期待高校の修学旅行は何事もなかったことのように、続行された。ホテルまでの移動、バスの中、また江籬 駿、池戸、豊羅 紜、葎 幀に誘われた、曾右 夢莊は途方にくれながらも、トランプを続けた。そしてバスはホテルに着いた。
何事もなかったかのように進む修学旅行、ホテルではそれぞれの部屋、トランプ大富豪、Wiiでスマブラ、お土産買い物など、楽しむフリータイムとなった。夕食の時間も何事もなかった。そう、これまでの事件を覚えている数人はもうこのまま、何事もないように進んでほしいと考えているだろう。しかしこの夜、避け続けた雨雲が遂に、真上についた。
夢莊は普通の高校生として、普通の修学旅行を送りたかった。だから、今日はオールナイトと決め、夜はどんべえを食べ、部屋から脱獄した。でもこの脱獄が次の事件に大きく関わるとは知るよしもなかった。
夢莊は池戸と脱獄した。
『どこいく?』
『やっぱ、駿の部屋だろ!』
『うちの部屋の古川と横山はもう寝ちまったからなあ。』
『うん、ほんとつまんね!駿たちなら起きとるやろ』
『大富豪、スマブラ、カラオケ!これで夜、過ごすぞー』
そして、駿の部屋ドアの前。ドアはチェーンで引っかけられ、入れるようになっていた。夢莊、池戸などへの気遣いなのであろう。社交辞令的にピンポーンとするが、返事はない。そしてそのままの勢いで部屋に入った。部屋は閑散としていた。
※※※
俺は部屋に入った。すると、目の前には血の海が広がっていた。部屋のもの4人が切られて死んでいた。これまでの事件を覚えていない池戸は驚きのあまり部屋に戻ろうとしたが、それを俺が許すはずがない。この記憶も消さなければならないからだ。
『おい、待て!冷静になれ!』
『なんで、なんで、人が4人も死んで、平気でいられんだよ!』
その言葉は俺にグサリと刺さった。確かになぜ、俺は人の死を前に正気なのだろうか。俺はこの感傷に浸りながら、部屋に戻る池戸を追った。
『おい、どうゆうことだよ』
部屋に戻った池戸がいった。後に着いた俺もその光景を目の当たりにした。古川と横山は完全に爆睡していたのに。なぜ…………
俺たちが目の当たりにしたのは、なんとも不気味な二人の失踪である。