第二日目ー6
6
"まだ死ねない!!"
場所は異なり空は繋がる一面。その大きい視野で捉えた世界の下、まもなく午前4時、同じ意志がこの世界で同時に生まれた。
沖縄では……
~夢莊 今場面~
夢莊は目を覚ました。
「おい!堀部!どうなっている!」
「これは、墜落を始めています。相手からのミニガンは夏世って人の謎の力で防げているが、夏世は一人、相手に向かっていきました。」
「夏世…………、夏世がどうして……」
「あなたと赤ん坊を守ろうとしたんですよ!これは墜落するも、相手も超能力使い!それに夏世は立ち向かうしか選択はなかった。そうしなければヘリの救う道はなかったのです。」
「………ど、どういうことだ……」
「相手は国のテロ組織とやらのナンバー2、最強というそうで、超科学を3つ使うそうです。広範囲聴取システム、蜂舞曲、そして3つ目、それがさっき相手に脅され、夏世が立ち向かう理由ともなる超科学、それは……」
「…」
夢莊は息を呑んだ。
その時だった
パンパンパンパン ドドドドドドドドドド
夏世と最強の銃撃戦の中、
「ハハハハハハ!!終わりだ!すべてな!!」
ぽわわわーん
その時、透明鉄防具が解かれた。そして一弾が燃料のところに撃たれた。
「しまった、瞬間移動」
その瞬間、夢莊、夏世だけその場から消えた。
そして、その場は燃料によるものと、最後の超科学、"自爆"によるものだった。
※※※
コロン島では…
~梓 今場面~
「ぷはっ」
ぶしゅっっ
意識が切れるギリギリで目覚め、口止めから解放された梓が男を斬りつけた。男は倒れる。
「ぐはっっ」
「あなた、国のものじゃないなら何かと思ってたけど、今見ちゃった。それ、裁判官バッチね」
「…」
「宿敵がどこまで広がっているかしらないけど、司法にまで至ってるとは、検討違いだったわ。あなたもコレクションにするわ。」
「な、なんだよ……」
男が再び、しゃべり始めることはなかった。
~???~
まもなく7時になる。そう思えないような光分布の部屋のなか、カーテンは二重に閉めきられ真っ暗である男は世界を鑑賞しているがごとく画面の前、ワインを手にある女と喋っていた。画面にはなぜか夢莊と夏世たちによる戦闘が映っていた。気候的には雨が降っているのだろうか。少し音がしなくはない。ここもエルニーニョ現象に影響されている地なのだろうか。
やるせない暗闇に光る1つの抗い。それを反射し、広げようとするワインの力。
「淘汰者、これはどういうことだ。」
「ふっ」
全てが悟るがごとく、淘汰者は鼻で笑った。
「お前らの仕業か。フフフフフフ。何とも滑稽だよ。そんなお前が俺になんのようだ?」
「私の計画には貴方の協力が必要なのです。」
「ほぉ。」
~夢莊 今場面~
まもなく午前9時になろうとしていた。沖縄をはじめ、小笠原諸島、南西諸島、コロン島等等では"嵐のあとの晴れ"と課していた。深夜の嵐からの違和感なる曇りと小雨を忘れさせるがごとくの気象だった。まさに"異常気象"。エルニーニョ現象にゲリラ豪雨、まさに九州地方はその渦に巻き込まれていっていた。九州地方というと語弊があるかもしれない。ここに来る前、セントレアまでの気象も違和感なしとはいえないものであったからだ。自然的な現象からから人為的な現象へ。今、期待高校は不可解な事件に巻き込まれていったのであった。すべてが自然的な要因であるとはいってない。むしろすべてが人為的な要因であるような気がした。
嵐を思わせる葉っぱに垂れる滴はポツポツと地面に落ちていった。落ちるときのわずかな時間はこの世界へ抗う弱者な気がしたが、そういうものこそ、大きいと思わせたりもした。
さて、期待高校の事件。それは後に"大血修学旅行"と呼ばれる5日間にわたる修学旅行を物語ったものだ。
その修学旅行が多の死をあとにし、1日目と2日め目深夜を終え、遂に計画上の二日目に入ろうとしていた。二日目の日程、それは"移動"だった。沖縄ホテルから船へ、船でコロン島まで、コロン島からバスで民宿まで、あとはフリータイムで今日一日は終わってしまう。だがそんな一日だからこそ、ジャック等の危険があることを夢莊は一日目から身をもって知っていた。しかし、それは夢莊の深夜の激戦からの寝坊で手遅れとなっていくことになる…
二日目本番、遂に開幕
「んあー!! ここはどこだー?」