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正義の過失(あやまち) ~大血修学旅行編~  作者: 総務省
第1編 大血修学旅行
1/11

第一日目ー1

(この話はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません)



これは、この変界2014年6月30日に始まった、一連の事件の収録簿に基づいた代物である。死に嘆きこの世に抗い続け、強力と謀反の中、闘いに闘い続けた青年と少女たちによる、愛と夢と死の中で見つけた正義の答え、そのあらすじを、その旨をこれから伝えよう。


第一章

1

<2014年6月30日 修学旅行1日目 クラス生き残り数40名>

太陽は照りつけていた。何一つ迷いのない空。明後日からの修学旅行が曇りのち雨と言われているとは思えない晴天。大平洋高気圧の勝利に喜び、慶事するがごとく、なびく青空。嘗ての李徴(タイガー)がごとく、ろくろくとして伍することのなかった風や大気その他もろもろも、それに身を任せている。昨日までの梅雨が嘘だったかのようであった。雲、カタツムリその他もろもろは、まるで虎となったかのように、不条理な運命をたどっていた。そんな理不尽と祝杯のコントラストの世界の下、ここ日本の真ん中辺りのある高校、期待高校という所で、何も知らない人間ども旅が始まろうとしていた。駅前のバスに並び、あるものは指ごっこ、あるものは御菓子、あるものはお喋りなどと、期待に胸を浮き立たせていた。これから嘗ないほどの大事件、歴史でも封じられた、酷いことが起こるとも知らずに。

後でわかったことだが、その予知は、もしかするとその日の自然のすべてが伝えていたのかもしれない。不可解かつ理不尽という手をつかって……


※※※

俺の名前は曾右(そうう) 夢莊(むしょう)。期待高校2年、これから修学旅行だ。ワクワクのどっきどきだ。バス、飛行機で大富豪、リア充大量発生の喜びマジックと言われるものを楽しみ、夜はホテル脱獄など、思いっきり楽しむぞ~って感じだ。バスに乗る並びで古今東西をしていた。パンパン『どこでもコプター!』といい、『はい、残ねーん、ありませーん!』と言われたところである。ま、まあ負けたといえばいいのだろうか。(い、いや負けてやったんだぞ!!) そんなかんなで、バスに乗り、ハメを外してしまいそうな自分、皆の勢いでバスは出発した。うおーーー!!!楽しむぞぉー!!

俺たちはバスで第一休憩所までトランプ、ゲーム、お喋りなどをして向かっていた。特に変わったことはなかったが、やはりこういう時でも乗る気のないやつはいるらしく、いつも静かな女子である家三(やみ) 夏世(かぜ)もその様子だ。普段から喋らないから本当、謎めいた子である。俺は楽しむ系女子二人と男子二人でトランプをしていた。女子は豊羅(ぶら) (うん)と、(りつ) (てい)。男子は大親友の池戸と江籬(えり) 駿(しゅん)である。バトルは大富豪。今は俺が大富豪で都落ちをビクビクしている。

『しね!革命!』

『うわ、幀ちゃん、マジないわー。といいながら、革命返しちょ』

『しゅんー!!何をするんだー!俺の3達の活躍の場が!!』

『もうしね!池戸はだまれ!』

『……………………私のターン飛ばされたんですけど』

と何とも滑稽なやり取りのなか、俺はゆっくり水筒の水をすすり飲み、

『紜ちゃん、それはもう遅いで。じゃあ10捨てで上がり!』

といって、他の攻撃にも塞翁が馬ごとく動じず、見事6連続勝利を修めた。

我らは、勉強の聖地と呼ばれし期待高校の生徒である。どんな遊びにも知能を適用し、戦う。本気のバトルだ。その中でおれは大富豪が得意分野であった。まあ、7並べになるとメチャクチャ弱くなるがな……。(い、今のはじょ、冗談だからな!!ま、負けるなんてしないぞ!)

そしてついに、時は訪れる。皆が我慢に我慢を重ねたトイレのあるサービスエリア!!キターと皆は目薬をさすような感嘆の念に駆られるように、バスを飛び出したのであった。本当にほぼ我慢の限界

だったから、仕方なかったのである。俺たち全員が全員飛び出してしまい、あれをつい忘れてしまったことは……………。

俺たちはトイレを並んだ。並んでいる中も我慢を惜しめない程の感覚にとらわれた。まあ、そんな中でもより副交感神経を感じさせて、我慢しようと思い、頭のメチャクチャ使うマジカルバナナを池戸と駿と始めた。本気だ。パンパン『バナナといったらフィリピン』で、池戸を瞬殺したった。お陰で副交感神経作戦は全くの皆無になったが、時は時期に訪れ、トイレをあとにした。そして変える前にサービスエリア名物の、たこ焼き派vsアイスクリーム派の先手が切られようとしていた。が、皆がポケットを触るとそこに、財布はなかった。焦って出てきた為であった。皆は急いでバスに戻った。

『………な、ない』

と最初に気がついたのは幀ちゃんであった。そして、皆も気づく。財布の中の札だけ、それも全員が全員、抜き取られていたのである。トイレへの衝動は運転手も先生も駆られたようで、バスはまさに用心のない、丸裸だったのである。そして、ここから期待高校がそれぞれの知能の振り絞りと技能の遂行によって、推理と解決事業が始まった。飛行機の時間もある。猶予は30分!

まず動き始めたのはパソコンガチ&車オタチーム。パソコンガチ勢はその天才的能力を使って、バスに仮に監視カメラが存在したと決め、媒介をカメラとし、それまでの動きを撮っていたこととする、概念をプログラミング上にわずか、3分で作り上げた。ちなみにパソコンガチ勢の一人、野々 (さん)は俺の彼女だ。頑張ってほしいものである。車オタはそのカメラで撮られた画像から、車のナンバー、種類を見て、その車から微少に出ると言われる電子エネルギーの種類からその場所をオリジナルGPSを使い、特定&その様子を写し出した。車オタには池戸がいる。まさにこのチーム、天才的な神業である。次に動き始めたのは記憶操作&金持ちチーム。記憶操作勢は頭に付けるとその記憶を操れるという機械を発明している。その代物を使い、バスの付き添い先生、バス運転手のこの事件の記憶を無くさせ、少し眠らせておいた。記憶操りのリーダーといえばいつも静かな夏世ちゃんとその唯一の友達の高木(たかぎ)ちゃん。金持ち勢はヘリで執事を呼び、一人10000円ずつ配った。金持ちといえば、留学生ウメ・ヴィリッヂと、いつもお嬢様かつ天使のコスプレをする松原、通称(あだな)ラブリーエンジェルがいる。そうこのチームはこの事件を隠蔽し、修学旅行の中止を妨げているのである。そして、俺たちインテリチーム。これは期待高校のこのクラスのトップ3である。3位の俺、2位の包美(つつみ) 和子(かずこ)、1位の(ゆう) 名脳(めいのう)である。俺たちは図を描き、この事件について論理的にまとめていた。また俺たちは論理力のみならす記憶力も桁外れである。そのためその瞬間の状態を細かく全て覚えている。それを証拠に犯人話し合っていた。そんなこんなで俺たちはこの事件をこの高校から、できる方法で、自分たちなりの方法で解決しようと試み、努めていた。

そして、天才の名脳ちゃんがついにひらめいた。

『犯人はこの中にいる。まずこの事件には不可解な点がいくつもある。一つみんながみんな、財布を忘れるほどトイレに行きたかったこと。二つ監視カメラ上での他人の出入りはないこと。三つ皆の対応がはやすぎ、まとまりすぎていること。ここから考えられること、それは私たちの記憶が何者かに操られえいるのではないかということ。そしてそれは関口らの機械で記憶を操れる軍団の仕業ではないということだ。何かその仮想的な………』

パァァァァッッッッッン

始めてではないだろうか。俺の、俺のすぐ目の前で人が死ぬのを見たのは。一発の銃弾が名脳ちゃんの心臓を貫く。一瞬で目を白くし、血を吐く。俺たちは立ち尽くすことしかできなかった。今のこの状況を理解できないものもいただろう。人が、ヒトが、死んだのだから!

『めいのうっっっっっ!!!!!!』

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