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Sacred Flame of Darkness  作者: カラクリ/あわぞー
第一章 始まりの炎編
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第8話  Welcome to our home

 カイン達は帰ってきた。

 ゆっくり歩いて来たにしても近かったので2時間くらいしか掛からなかった。(余計な道草を食わなかったというのもあるが…)

 とにかく帰ってきたのだ。

 

 カインは玄関を開け、開口一番に言った。

 

「ただいまー」

「おかえりーーーっ!!!」

「ぐぶっ!」

 

 ただいま、に対してのおかえり、が妙に強い。

 カインは、とてつもない威力の抱きつきという名の突進を見事にくらった。

 

「ミラ、痛いんだけど…」

「だって遅かったから…すっごく心配だったんだよ?」

 

 彼女の名前は天城あまぎミラ。

 黒い髪を彼女から見て左側で結んだ、いわゆるサイドテールという髪型の美少女。

 

「ちょっと離れてほしんだけど…」

「そんな事言わずに~」

 

 そう言って頬を擦りつけてくるミラ。

 だが、カインの後方を見た瞬間彼女は固まった。

 気になってカインも見てみたが、ただ少女が1人いるだけだ。

 リル・コークレイン。

 

「…………誰?」

「あっ、リル・コークレインと言います」

「ま、まさか…!!」

「?」

「カイン……私と言うものがありながら…!!」

 

 盛大な勘違いをしているミラに、カインは当惑する。

 

「えっ、いや、あの、その…私とカインさんは……そんなんじゃ……」

(何で俯くの!?しかも顔赤いぞ?)

 

 カインはただ単に心配になった。

 でも大丈夫かは聞かなかった。

 何となく、聞かない方が良いと本能が察知したのだ。

 

「ったく、玄関で何いちゃついてんのよ」

 

 そう言いながら奥から出てきた少女。

 彼女の名前はリリカ・ショーンズ。

 栗色の髪の「かわいい」というより「綺麗」の方が似合う少女だ。

 

「いちゃついてなんかねぇ」

「でもそうにしか見えねぇんだが?」

「あっ、リーフ!」

 

 リリカの後に来た青年。

 彼の名前はリーフ・クリーク。

 名前で分かる方もいるかもしれないが、彼はカインの弟だ。

 だが髪の色は黄色で、顔以外はあまり似ていない。

 少ししてリリカとリーフも気づいたようだ。

 リルに。

 

「おいカイン、そこの子は誰だ?」

 

 リーフはカインの事を「兄さん」ではなく本名で呼ぶのだ。

 

「こいつはリルだ。今日からここで一緒に暮らす事になったから」

「「「は?」」」

 

 驚くのも無理はない。

 なんせ居候の分際で、見ず知らずの子を連れてきて一緒に暮らす、などと言い出したのたから。

 

(やっぱり断られるかな…)

 

 リルはそんな事を考えていた。

 だが

 

「私はリリカ・ショーンズよ、よろしくねリルちゃん」

「俺はリーフ・クリークだ」

「私は天城ミラ。カインはやらないわよ」

 

 皆案外すんなり受け入れた。

 順応が早すぎる。

 それは良い所でもある。

 逆に悪い意味ではあまり使われないのかもしれない。

 

「まぁ、とりあえず入って」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 リルはリリカに家の案内をしてもらった。

 ちなみに家は、2階建てで結構広い。

 最後に案内されたのは2階の手前から3番目部屋。

 

「ここがあなたの部屋よ」

 

 リルの部屋となる場所だった。

 シンプルで案外広い。

 

「じゃあ、後でリビングにおいで」

 

 そう言って彼女は行ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 10分ほどしてリルはリビングに降りて行った。

 そこではリリカとミラが待っていた。

 

「おっ、来たね、じゃあ始めますか」

「第1回、リルちゃんに質問コーナー!」

「えぇっ!?」

 

 質問コーナーが半ば強引に始まった。

 だが、思っていたよりかは普通の質問だった。

 その中から1部分だけ紹介しよう。

 

「年齢は?」

「16歳です」

「好きな食べ物は?」

「うーん…シュークリームですかね」

「じゃあ嫌いなのは?」

「あまり無いですね」

 

 などである。

 在り来たりなものばかりであった。

 だが、最後の質問だけは違った。

 

「これで最後、あなた……輝流士?」

「……はい」

 

 彼女も、力を制御できないが、一応は輝流士だ。

 リルは、先日の事を思い出し、俯いてしまう。

 

(あれ?聞いたらまずかったかな?)

 

 妙な沈黙がのしかかった。

 だが、その沈黙を破る救世主が現れた。

 

「晩飯できたぞー」

 

 もうそんな時間かと時計を見るともう7時だった。

 

「はーい!今行くー!さっ、リルちゃんも行こっ」

 

 そう言われてリルはついて行った。

 歩き始めてやっと気付いた。

 

(そういえばカインさんが言いに来たような…)

 

 そう、確かにカインが来た。

 ということは

 

「これ全部カインさんが作ったんですか!?」

「ああ、そうだ」

 

 ということである。

 かなりたくさんあるが、全部一人で作ったのだろう。

 

「早く食べよ」

「それもそうだな、では」

「「「「いただきます」」」」

「いただきます」

 

 とても美味しい。

 いつ以来だろう、こんな美味しい物を食べたのは。

 楽しい夕食の時間は過ぎていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 カインの自室。

 ベッドに寝転がっているカインの下に、手紙がひらひらと飛んでくる。

 

「ん、手紙……この届け方、ボスからか」

 

 送られてきていた内容はというと

 

 《明日本部に来て。(リルちゃんと一緒に。)》

 

「まぁ良いや、俺も言いたいことがあるし、リルに伝えに行くか」

 

 そうしてカインは部屋を出た。

どうも雪龍です。

第8話どうでしたか?


あんま関係ないんですけどサブタイトルの横に(改)ってめちゃくちゃあるんですよ。

今後はこれの数をなるべく増やさないように頑張りたいと思います。


何で決意表明をしたかって?何故でしょうね。



まぁ次回もお楽しみに~。



…今回は誰も来なかった。…ふぅ。

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