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Sacred Flame of Darkness  作者: カラクリ/あわぞー
第六章  咎めの闇編
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第77話  開戦

「ほな、作戦確認するでー」


 スウェルが三人の方を向いて言う。

 三人はスウェルを囲むように立つ。


「……背高い奴ばっかに囲まれたらなんか怖いな」

「そんなの良いからさっさと言えよ」


 カインに言われてスウェルは頭を掻く。

 無理に冷静を装っているように見える。


「えーっと、まず『アース』は『聖冠団』組とペアを組むことになった」

「「「えぇ~……」」」

「揃いも揃ってあからさまに嫌そうやな」


 スウェルは苦笑して続ける。


「まずは13星座の内の5人が突撃」

「待て待て、5人?相手は500ちょっと居るって聞いたぞ」

「情報では536人や」

「ダメだろ!536人に対して何で5人なんだよ!」

「全員体内に闇族ゲルティア宿しとる言うても殆どが下級ローランクや。そいつ等を5人で……」

「それでも500人前後はいるだろ!」

「もー、一々うっさいねん。アイツ等は大丈夫や」


 スウェルは真剣な表情で続ける。


「問題はあたし等や。あたし等が相手取る奴等は一人一人のレベルが高い。気抜いとったら死ぬで」


 沈黙。

 この重大な役目を13星座ではなく、カイン達に任せられているのは、昔の『聖冠団』の事情が少し考慮されている。

 更に言うと、彼等はこんな所で死ぬような奴ら出は無いと期待されてもいるという事だ。

 数秒後、沈黙を破る声が四人の耳に届いた。


「あーっと、ああ、居た居た」

「アルバシス……」


 四人の下に来たのは、アルバシスとダルトだった。

 ウィンツは居ない。


「……元団長達の事とスランの事、聞いたぞ」

「そうか」

「ウィンツはどん位前に行った?」

「およそ20分前です」

「ほな、そろそろエエか」


 今度は五人がスウェルの周りに集まる。


「必ず二人一組で行って貰う。カインとアルバシス君、カレンとダルト……とリーフ」

「ついでみてぇな言い方すんな」

「時間もあり余っとるわけやないから、端的に言うで」


 空気が変わる。

 少しおちゃらけた雰囲気もここで終わりだ。


「敵と遭遇したら基本各自撃破。どうしても無理やったら逃げても構わん」

「はぁ?何言ってんだ?」

「逃げる訳ねーだろ」

「……ほんなら、これだけ言うわ」


 スウェルはいつもと同じ笑みで言った。


「―――――死ぬな」











 アルバシスの能力で五人はアジトの中に潜入する。

 スウェルだけは別ルートから入る事にしている。

 ここで二手に別れる。

 と、ここで、場面は少し変わる。

 なんと、ここに居る二人はアポンとアルティスだ。


「何でmeはこんな奴といるのSA!」

「うるせーよ。お前、作者に面倒がられてルビ振られるのやめられてんじゃねーか」

「meはシルゴートとが良かったNO!」

「もう一回言う。うるせーよ」


 二人はある扉の前に立つ。

 アポンがそれを蹴破る。


「キヒャッ、よーこそよーこそ、よくぞいらっしゃっちゃったなァ」


 中には目が隠れるほど長い白髪の男が突っ立っていた。


「やっぱお前……『闇の幻影(ダークネスシェイド)』に居たのか」

「あぁん?アッヒャ~、アポン君じゃあネェかよ。お久しいな~」


 そう、その男は、前々蛇遣い座(オフィウクス)のソール=Sだった。


「ねーねー、あのキモい奴誰NANO?」

「オレの一個前の出来損ないさんだった筈だ」

「オイオイ、女の子の前だからって強がっちゃいけね~よ。お前はオレに勝った事なんかねーじゃんかよォ~」

「はっはっはっ、バカはアンタだよ。普通に戦っても負けるから二人で来てんじゃねーか」

「そうだったNO!?」


 アルティスは何も聞かされてなかったらしい。

 というより、そんな事をわざわざ言う様な奴はそんなにいないだろう。


「……お前のその軽口、イイ加減腹立っちゃってたんだよォ」

「奇遇だな。オレもアンタの気持ち悪さに腹が立ってたんだ」


 二人が睨み合う。

 アルティスは一人だけ置いて行かれている。


「まァ、口だけはお前にゃ勝てねーわ。だから……コレで決着付けてやんヨッ!!」


 そう言ってソール=Sが手を伸ばす。

 手には爪が装備されている。


蛇死爪じゃしそう!」

「おい、ガキんちょ」


 アポンはそう言うと、アルティスの頭を鷲掴みにして、盾にするように向かってくるソール=Sに突き出す。


「ちょっ、何すんのYO!」

「お前の能力、見せろ」

「…………わ、解ったわYO」


 断る気でいたが、向かってくるソール=Sの気持ち悪さに耐えきれなくなった。

 このままでいれば、爪で引き裂かれる運命しか残っていないのだ。


「"G"=Ground!」


 アルティスが言うと、床が動き出し、二人の前に壁のようにめくれあがり、ソール=Sの爪を防いだ。

 ソール=Sは一度距離を取る。


「……成る程な。大体解った」

「E!?今のDAKEDE!?」

「ああ、オレを誰だと思ってんだ」


 アポンはアルティスの頭から手を離し、頭を掻いて溜め息を吐く。

 そして、周りを見渡す。


「……木、出せるか?」

「出せるけど……木だけじゃなくて植物DAYO?」

「上等過ぎてお釣りが来るよ」


 アポンはニィッと笑みを浮かべる。


「さーて、あのどーしようもねー気持ち悪ぃ先輩殿をぶっ殺してあげますか」

(風見燈環)

「いやぁ、バトル始まったねー。また数話連続だよ」

(カイン)

「だ、誰だお前っ!」

(風見燈環)

「いや、僕だよ……って名前変えたから解んなかったのか」

(カイン)

「そのバカみたいな喋り方……作者か」

(風見燈環)

「普通の喋り方でしょ!?」

(カイン)

「まぁ良いや。それより、今回はお便りが来てるぞ」

(風見燈環)

「マジで!?」

(カイン)

「嘘だ」

(風見燈環)

「だよね!」

(カイン)

「なんか次回から一話が長くなるかもしれないって聞いたんだが……本当なのか?」

(風見燈環)

「うん、バトルがどの位長くなるか解んないんだよねー」

(カイン)

「そうか、まぁ、頑張れよ」

(風見燈環)

「え、ああ、うん。それでは、次回もお楽しみに」


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