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Sacred Flame of Darkness  作者: カラクリ/あわぞー
第一章 始まりの炎編
7/83

第7話  新たな敵

 最初に気づいたのはエリサだった。

 気になったから…という理由で近づいてみた。

 それに気付きカインとリルもそちらを見た。

 そしてエリサがコーライの前まで来た時

 

 ボゴォッ!――――――――――

 

「かはっ!」

「エリサ!」

 

 エリサは何者かに腹を殴り飛ばされた。

 飛ばされたエリサをカインがキャッチし、コーライの方を見る。

 靄の中から、左目の下にコーライと同じ刺青が入った白髪の男が現れた。

 

「誰だテメェ…」

「気になるカ?」

 

 クスクスと笑いながら歩み寄ってくる男。

 だが次の瞬間―――――――――――

 

「教えてやんネェよ!」

「ぐあっ!!」(速ぇ…!!)

 

 瞬間移動でもしたのではないかと錯覚してしまうスピードで、カインの背後に回り、そして蹴りをくらわせた。

 カインはそのまま吹き飛び壁に激突する。

 

「カインさん!!」

「カイン?そうか…お前がカインか…」

 

 男はリルの言葉に何故か納得したようにそう言った。

 

(いってぇ…)

「まぁ良いヤ…もうチョット遊ぼうゼ!」

 

 そう言うとまたカインに近づき蹴りを何発も喰らわせる。

 数十発殴られると、カインは何の反応もしなくなった。

 

「アレ?死んでねぇヨナ?」

「うぐ!…がはっ!」

 

 男はカインの首を掴みそのまま持ち上げる。

 一瞬苦しそうな反応を見せたが、またぐったりしてしまう。

 

「そんな…カインさんが……」

 

 リルは先ほどとは違う涙をこぼしている。

 

「チェッ!終わりかよ」

「影縫い!」

 

 突如誰かの声が部屋中に響く。

 そして、男の影から槍のようなものが何本か出てくる。

 男は驚いてカインを落とし、その場をジャンプして離れた。

 落ちた衝撃でカインは再び目を覚ます。

 

「ったく~、良い雰囲気の少年少女の邪魔しちゃ駄目だろ?」

「「おっさん!?」」

 

 そう、声の主は先程城の前で出会った男性だった。

 そして男性はこの白髪の男について何か知っているらしい。

 

「こんな所であんたと会えるトハネ…」

「俺を知ってるってことは、上級闇族(ハイランクゲルティア)?」

「ご明答~、よく分かったナ」

「まぁね」(誰が封印を解いたんだ?)

 

 知り合いなのだろうか、そんな考えを抱きつつ、カインは2人を交互に見る。

 

「あんたら闇族(ゲルティア)が出てきてるってどゆこと?」

「ちょっと待って!」

 

 割って入ったのはエリサだった。

 

「おっさんもだけど、急に出てきて何なの?闇族って何?ていうかおっさんは何者なの?」

 

 そんな一遍に聞かれても…と少し考えている男性。

 だが、先に口を開いたのは白髪の男の方だった。

 

「闇族ってのは俺達の種族のコトだ」

 

 先程とは考えが一変し、白髪の男はあっさり自分の事を話し始める。

 

「嬢ちゃん、気をつけときなよ。こいつはその闇族の中でも10人しかいない上級闇族の1人だから」

「そゆコト、覚えトキナ。それと、俺様の名前はグル―セルだ」

 

 闇族というのは分かったがもう1つ、エリサには疑問があった。

 

「おっさんは何者なの?」

「ん~…言っても信じてもらえないだろうし…自分で言うのもなぁ」

「?」

「じゃあ俺が言ってやんヨ」

「言ってくれんの?じゃあ頼むわ」

 

 男性はそんなに自分で言いたくなかったのか、とても安心する。

 エリサは男―――グル―セルの言った事を聞き逃さないようにしっかりと耳を傾けた。

 

「こいつはナァ」

 

 グル―セルはわざとらしく溜めた。

 その時間が妙に長く感じる。

 

「こいつの名前はレイウス、俺達から言うと"宿敵"、お前ら人間からすると"英雄"ダ」

「………はい?」

「ま、そゆコトなんだわ」

 

 エリサは耳を疑った。かなり疑った。

 

大地を照らす13星座シャイニングゾディアック天秤座リブラなんて言われたっけ」

 

 やはり信じられないのだろう。

 眉間に皺が寄っている。

 

「てか、こんな所までわざわざ何しに来たの?闇族さん」

「探し物だったんだケド……召集命令掛かっちまった」

「帰ってくれんの?」

「ヘッ、また今度遊んでくれヨ」

 

 そう言うとグル―セルは消えた。

 男性、レイウスは溜め息をつく。

 

「さて、大丈夫?」

「大丈夫に…見えるか…?」

「それもそうだわな」

 

 それを聞いてレイウスは指を鳴らす。

 すると、何処からか白衣の男が出てきた。

 丸いサングラスを掛けていて、鼻の下と顎に少し髭がある。

 

「紹介しよう。こいつは大地を照らす13星座の1人、蠍座スコルピオのDr,ジェットだ」

「おい、毎度のことながら面倒な所に呼んでんじゃねぇぞ」

「まあまあ、怪我人治すのが仕事でしょ?」

「……まぁ良い」

 

 Dr,ジェット(以下ジェット)はカインの傍まで寄って詠唱を始めた。

 

「出でよ、神秘の女神、聖なる光で傷を癒せ」

 

女神の光(ゴッデスナース)

 

 

 部屋中を光が埋め尽くし、全員の傷を癒した。

 と言っても傷を負っているのは、カインとエリサだけだが。

 後コーライも。

 

「すごい…傷がみるみる治っていく…!」

「………さて、治療も終わったみたいだし、帰るか」

「帰るって家何処にあるんだ?」

「いや、帰るっつーか今から行くんだけども…」

「何処に?」

 

 レイウスは大きく息を吸って続けた。

 

「ちょっと『アース』に用事があってね」

「あ、俺達のセーブに何の用だ?」

「何でもないよ」

 

 そう言うとレイウスとジェットは消えるように去って行った。

 

「さて俺たちも帰るか」

「そうね」

 

 そうしてカイン、エリサ、リルの三人も歩き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 とある建物の会議室。

 

「何をしていた?遅かったじゃないか」

「悪かったナ」

 

 グル―セルは誰かに話しかけられる。

 そこには、既に7人集まっていた。

 

「俺が最後カ、もう始まっテタ?」

「今からだよ~ん」

「で、例のものは?」

「悪ぃ、邪魔が入ってナ」

「邪魔?」

「あぁ、大地を照らす13星座ダ」

『!!!』

 

 その名を聞いて全員が妙に驚く。

 

「……動き出したか」

「ンで、あとどの位掛かんノ?」

「まだ、掛かる。その前に仲間達の封印を解かねば…」

 

 誰も気づかない所で、不穏な影が動き出していた。

第7話どうでしたか?


(エリサ)「いつもそれで始まるの?」

(雪龍)「今回はエリサ!?」

(エ)「カインが面白いから行ってみろって…」

(雪)「ここは遊び場じゃないんだけどな…」

(エ)「聞いてるわ!予告なら任せて!」

(雪)「では、どーぞ」

(エ)「お楽しみに~!」

(雪)「予告じゃないよそれ!!」

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