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Sacred Flame of Darkness  作者: カラクリ/あわぞー
第四章一部  総力戦ゲーム編
52/83

第50話  如月流抜刀術

すいません、投稿遅れました。

理由は活動報告を見てください。


それに50話と言う節目でまさかの佐祢丸って……。


(佐祢丸)

「それどういう事じゃ!?」

「サムライ君、手抜いてない?」

 

 ミナスは剣の切っ先を佐祢丸に向けて言う。

 対して佐祢丸は片膝をつき、体の至る所に切り傷がある。

 

「もうちょっと楽しめると思ったのになぁ」

「……………」

「黙ってないでなんか言ってよぉ」

「……お主は第六部隊の隊長、だったな」

 

 ミナスは笑顔でその通りと答える。

 佐祢丸は立ち上がって続ける。

 

「お主を含め六人隊長がいるという事で良いのか?」

「うーん……正確にはもう一人(・・・・)いるけどこのゲームに参加してるのは六人だよ♪」

「そうか。と言う事はお主を倒せば隊長は後五人になるんじゃな?」

 

 そんな事を一々尋ねないでも良いだろうに。

 ミナスは「ちょっと待って」と言って、大きな画面の付いている機械を見る。

 

「えっとね……隊長は残り四人、副隊長は一人。ちなみにそっちは後七人」

「こっちで残っているのは誰じゃ?」

「君とカイン、リーフ、エリサ、イグルス、スラン、ヒルグだよ」

 

 とりあえず今の戦況は把握した。

 この中で誰か一人でもリルの下に辿り着ければ『アース』の勝ちだ。

 数的には『アース』が有利だが『聖冠団』の残っている者は隊長ばかり。

 佐祢丸は敵の数を一人でも減らしておきたいところだが…。

 

(何故拙者の敵が女子なんじゃ!!戦いにくくて仕方ないわ!!)

 

 と、佐祢丸は考えているが実際の理由はそれだけではない。

 通常の女性相手なら何とか闘えるだろう。

 問題はミナスのルックス。

 そう、ミナスのルックスは佐祢丸のタイプど真ん中だった。

 

「ねぇ」

(やばいぞ!このままではやばい!まともに顔も見れん!)

「ねぇってば」

(何なんじゃ!この胸が弾むような感覚は!!)

 

 何か佐祢丸が言うと気持ち悪い。

 佐祢丸が色々と考えているとき、

 

「ねぇって、言ってるでしょ?」

 

 ミナスの刃が佐祢丸を捕えた。

 …かと思われたがギリギリの所で防いだ。

 

「不意打ちとは卑怯じゃぞ!」

「いや、ねぇって呼んだもん!それに戦闘中に考え事は良くないと思うなぁ」

 

 一流の剣士は戦いの最中何も考えずただ剣を振るらしい。

 だが別に佐祢丸が三流だという事ではない。

 恋する年頃なのだ。

 にしても闘ってる相手に一目惚れって一体…。

 

「むむ……どうするべきか」

「闘ってるんだよね?あたし達」

 

 ミナスの言っている事は正しいのだが、今佐祢丸はそんな事を言っているのではない。

 どうやってこの状況を切り抜けるか、と言う事だ。

 佐祢丸は女性を斬るつもりは毛頭ない。

 かといって斬られる気もない。

 

(やはりアレしかないか……)

「魔道具強化改造!!」

「!!!」

 

 ミナスの右手に持っている剣が伸びる。

 伸びると言っても数センチではない数メートルだ。

 現在の長さは約5m。

 対して左手の剣は少し短くなっている。

 

「サムライ君、君は改造しないの?」

「拙者は主を……女子を斬る気はない」

「そんな甘い事『聖冠団』には通じないよ~」

「じゃろうな……来い」

 

 佐祢丸は刀を鞘に納め、居合の構えをする。

 そして目を閉じて集中する。

 

「これで終わりだよ」

 

 ミナスは長い剣を佐祢丸に向ける。

 その瞬間、一瞬で剣が伸び、佐祢丸の腹を貫く。

 

「ぐっ…!!」

「そしてこっちで……止め!」

(拙者は……死んではならん……奴を斬るまでは!!)

 

 佐祢丸は目を開き、腹に刺さっている剣を抜いて投げ捨てる。

 そしてまた居合の構えをする。

 

「如月流抜刀術―――刀狩!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 パキン―――――

 

 鉄が砕ける音。

 その鉄は剣、ミナスの剣。

 

「なっ…!」

「剣が折れたんじゃもう戦えんな」

「あたしはまだ…!!」

「ふむ、じゃあ引き分けで良いじゃろ?」

 

 そう言って佐祢丸は仰向けになって寝る。

 数秒後には眠りに着いた。

 いくら相手の剣が折れたからと言って、敵の本陣で寝れる勇気を僕は称えたい。

 ていうかの○太並みの速さだな。

 

「いやいや、何で寝てるの!?」

 

 ミナスが叫ぶが佐祢丸は起きない。

 

 

 只今の『アース』vs『聖冠団』の戦績

 6勝1敗2分け:1勝6敗2分け

 残り人数:6対4

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 カインは廊下を歩いている。

 

「いやいや、何で寝てるの!?」

「ん?この声は……」

 

 カインは声のした部屋を覗く。

 そこには倒れている(寝ているのだがカインにはそう見えた)佐祢丸を見覚えのある(・・・・・・)少女が指でつついている様子が見えた。

 

「やっぱミナスか……」

「この臭いは……カイン!?そこにいるの!?」

「お前は犬か!?」

 

 ミナスは泣きながらカインに抱きつく。

 

「ひ、ひざじ振りぃ!会えて嬉じっ、じい~…」

「言いなおしても結局『じい~』つってるぞ」

 

 カインはミナスの背中を撫でる。

 数分してミナスが泣きやむ。

 

「さて、俺は行かなきゃなんねぇんだ。……リルは団長室か?」

「やっぱりカインだね…。昔と同じで仲間が大事なんだね」

「大事……俺はもう失いたくないだけだよ。で、団長室にいんのか?」

「うーん………あたしは知ってるけど教えられないんだ。ゴメンね」

 

 

 

 

 

「いくら聖冠団・・・第二部隊隊長・・・・・・でも、ね」

(雪龍)

「次回は回想に入るかと思いきや……」

(リーフ)

「次回は俺の番だ」

(雪龍)

「ふぅ、今回はベストオブグダグダだったね」

(リーフ)

「自分で言うな。自信を持て。お前は出来る奴だろ?」

(雪龍)

「リーフ……」

(リーフ)

「お世辞なんだが……もしかして信じてるのかコイツ」(ボソッ

(雪龍)

「聞こえてるぞバカ野郎」

(リーフ)

「まぁ次回もお楽しみに」

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