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Sacred Flame of Darkness  作者: カラクリ/あわぞー
第四章一部  総力戦ゲーム編
49/83

第47話  得意な相手と苦手な相手

途中経過

『アース』―『聖冠団』

△リオン―ロウ△

○アイシュ―ヤイト●

●アイシュ―メイゼル○

○ヒルグ―メイゼル●

○レックス―メリクト●

○カレン―ユーレン●

 突然だが魔術師というのは前衛向きではない。

 それは少し考えれば分かる事で、詠唱する時隙だらけになってしまうからだ。

 故に一対一も向いていない。

 そこでエリサは一つの考えに辿り着いた。

 

「逃げるしかない!!」

 

 そう、逃げる事。

 否、誰でも良いから仲間の居る所まで行く事。

 だってエリサは一人では戦えないに等しいのだから。

 

「ちょっと~!カインも来てるんでしょ~!?」

「来てるけど!それが何!?」

「居場所教えろ~!」

「私が知る訳ないでしょっ!!」

 

 エリサを追いかけているのは、金髪ツインテールの少女だ。

 恐らく歳はリルと同じ位。

 可愛らしい笑顔を浮かべているが、エリサにとっては黒い笑みにしか見えない。

 そして両手にはそれぞれ一本ずつ剣が握られている。

 

「誰か居ないの!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 同時刻、もう一人逃げている者がいた。

 それは、

 

「正々堂々戦いなさい!男でしょう!!」

「あ~、そう言う男女差別って良くないんですよ~」

 

 追いかけられているのはシュード。

 何故逃げているのかというと、

 

「女の子とは戦いにくいじゃないですか~」

「……それは男女差別に入らないのですか?」

 

 追いかけているのは肩にかかる位の緑髪で前髪を髪留めで止めている少女。

 年齢的にはカインと同じ位だろう。

 

「待てと言っているでしょう!!」

「え?『正々堂々』とか『男だろ』とは言いましたが『待て』って言ったの今のが初めてですよ?」

「一々細かいんですよ!空を裂け!虚空の荒波!プレジャーガモン!!」

 

 少女が詠唱を終えると、黒い塊がシュードに向かって飛んでいく。

 シュードが避けて壁に当たると爆発を起こした。

 

「……流石にアレに当たるとやばいかな~」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 更にここにも一人逃げている者がいた。

 誰かというと、

 

「誰かおらんのかーっ!!」

 

 これで分かる人がいるかは分からないが、佐祢丸である。

 それを追いかけているのは、赤髪で後ろがハネている青年。

 何故逃げているのかというと、青年の能力を見たからだ。

 

「鬼ごっこは嫌いなんだ。水漸狼牙(アクアセイバー)

 

 青年の手から水の刃が放たれる。

 佐祢丸がギリギリで躱すと廊下が抉れた。

 

「……その刀は飾り物か?何故戦わない」

「喧しい!!濡れたら錆びるじゃろうが!!」

 

 ……拭けば良いのではなかろうか。

 

「下らないな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう!いい加減逃げるの止めなよっ!」

 

 少女がジャンプし、エリサに斬りかかろうとする。

 

「ちよっ、待って!!」

 

 そう言った瞬間、何かにぶつかった。

 

 

 

「いい加減終わりにしましょうか。空を裂け!虚空の荒波!プレジャーガモン!」

「そろそろ逃げるのも辛くなってきた……」

 

 シュードがそう言った瞬間、何かにぶつかった。

 

 

 

「ぬぬ~……誰かおらんのか!!」

「もう終いにしようぜ。水漸狼牙」

 

 青年から水の刃が放たれようとした瞬間、佐祢丸は何かにぶつかった。

 ぶつかった拍子に後ろにこける。

 起き上がり前を見ると、エリサとシュードがいた。

 

「おっ!丁度良い所に!」

「「「アイツ(彼女)を止めて(くれ)(ください)!!!!……へ?」」」

 

 三人の声が上手い事被る。

 三人は困惑しているが、三方向から、斬りかかろうとしている少女、黒い塊、水の刃が向かってきている事によって、三人の頭にすべき事が浮かんだ。

 

「重なる壁、我が身を護れ、五鳳壁!」

 

 エリサが詠唱を終えると、三人は爆発した。

 正確には爆発したように見えた。

 黒い塊はエリサが魔術で呼びだした壁で防がれ、少女の剣は佐祢丸が防ぎ、水の刃はシュードが凍らせた。

 

「へぇ、上手い事戦いやすい人達が揃いましたね~」

「そうね、あの子も魔術師みたいだし」

「拙者は女子とは戦いたくないぞ!!」

「「……………」」

「無視するな!!」

 

 反対側の『聖冠団』サイド

 

「あのチビ、俺の水漸狼牙を凍らせやがった。あのチビは俺が貰う」

「貴様、隊長を差し置いて勝手に決めていいとでも…っ!!」

「別にあたしは構わないよ。だってルアはあの金髪の子じゃないと戦えないでしょ?それにあたしはあのサムライ君と戦いたいし」

「決まりだな」

 

 そう言って赤髪の青年と緑髪の少女が一歩前に出る。

 

「俺は『聖冠団』第五部隊副隊長、ブラウド・レシースだ。そこのチビ、俺の相手しろ」

「私は『聖冠団』第六部隊副隊長、ルア・ノール。金髪の方、私の相手をしてください」

「……あたしの番?あたしは『聖冠団』第六部隊隊長、ミナス・タイク。サムライ君、相手してね♪」

 

 それぞれが自己紹介し終わった後、エリサ、佐祢丸、シュードの三人が向かい合う。

 

「僕はシュード・フリーザー」

「私はエリサ・スレット」

「拙者は如月佐祢丸」

 

 

 

「「「チビ(金髪の方)(サムライ君)って名前じゃない!!!」」」

「ツッコむ所はそこですか!?」

「あははっ、面白~い!……けど、カインは返してもらうよ」

 

 ミナスが言った言葉に三人は驚く。

 そもそも『アース』メンバーが来た理由はリルを救うため。

 カインを護るためではない。

 というより『返してもらう』という言葉が引っ掛かった。

 

「あれ?まさかカインから何も聞いてないの?」

「そう言えばアンタさっきからカインカインって馴れ馴れしいわね」

「そりゃそうだよ~。だってカインは―――――ムグッ」

 

 ミナスの口がルアに塞がれる。

 ルアはニヤッと笑い、三人を見た。

 

「この続きは私達に勝てたら教えて差し上げますよ」

「……へぇ、ならさっさと勝って聞き出しますか」

「「いや、僕(拙者)は興味無い」」

「……じゃあ、私だけ勝ったら聞かせてもらうわ」

 

 こうして一気に三つの戦いが始まった。

 

 

「あっ、三つ一度には戦いにくいから別の部屋に移動しない?」

(エリサ)

「ちょっと待って!前回頑張れ的な事言っときながら一話使って相手交換しただけじゃない!」

(雪龍)

「大丈夫、次回こそはエリサのバトルだから」

(エリサ)

「……まぁ良いわ。それよりカインって一体何者?」

(雪龍)

「それここで言ったら駄目じゃん」

(エリサ)

「引っ掛からなかったか」

(雪龍)

「とにかく次回もお楽しみに~」

(エリサ)

「感想も待ってます」

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