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Sacred Flame of Darkness  作者: カラクリ/あわぞー
第三章 千年万華鏡編
33/83

第31話  ダイダラボッチと七柄之大弥剣

「こんな所に…何で大地を照らす13星座シャイニングゾディアックが三人も……」

「それは間違いだぜ、嬢ちゃん」

スラークさん(・・・・・・)はもう大地を照らす13星座ではないです」

 

 その言葉にスラークは眉を少し動かす。

 

「私は追放されたと?」

「追放じゃねぇよ」

「始末されるんですよ。僕達に」

 

 そう言うと、山羊座(カプリコーン)と呼ばれた白髪の青年は、手に持っていた刀を構える。

 

「この人は僕がやりますから、貴方は下がっていて下さい」

「ちゃんと言えよ。あの子達を守ってくださいって」

「別に魚座(ピスケズ)さんの所の子がどうなろうと、僕は知った事ではないんですがね」

「はいはい、下がってりゃいいんだろ」

 

 射手座サジタリウスと呼ばれた赤髪の男は踵を返し、リーフ達に近付く。

 そしてリーフ達の前まで行くと、結界の様なものでリーフ達を囲む。

 

「なっ、何しやがる!?」

 

 リーフの声に気付いて男は振り返る。

 

「ん?こうしないと俺等も被害を被っちまうからさ。ま、仲良くしようや」

「は?」

「オレはレイル・マクシード。名前からしてわかる通り、君達のボスのお兄様だ」

 

 それを聞くと三人はポカンとした表情になる。

 その中で一番に口を開いたのはエリサだった。

 

「ボスって……お兄さんいたの?」

「そうそう、あの可愛い可愛いスウェルちゃんのお兄さんだよ」

「シスコンぶりを発揮するのは余所でにしてくれ」

「あぁん?何でテメー……ん?」

 

 レイルはリーフの持っている銃を見て少し驚いた。

 

「確か『アース』に破動輝流士ってスウェルちゃん入れて五人じゃなかったっけ?」

「え?うちには四人しかいないはずよ」

「!」

 

 エリサの言った四人とは、スウェル、カレン、スランとクラウンという男を含めた四人の事だ。

 それについて、レイルは目を見開くが、すぐに理解した。

 

(ま、炎の子について教えてるはずねぇか)

「そう言えば、よく聞くんですけど破動って何ですか?」

 

 リルがレイルに尋ねる。

 レイルは一度欠伸をしてから眠そうに説明を始める。

 

「破動っていうのはだな。輝流に付加させて能力を強化させたりする事が出来んだ。まぁ、破動の素質を持った者じゃないと使う事が出来ないけどな」

 

 かなり要約したがそういう事である。

 つまり、通常の輝流より強い輝流が使えるようになるという事だ。

 

「で、そこの金髪の君が破動輝流士だったから驚いたわけ」

「「「えっ!?」」」

 

 三人は同時に驚く。

 当の本人まで驚いてしまっているのだからどうしようもない。

 

「ありゃ?気付いてなかったの?自分の事なのに?」

「……何かムカつく。消し飛ばすぞ」

「お前みたいなガキじゃ無理だっての。あっこの白髪の戦いをよーく見とけ」

 

 レイルはスラークと対峙している男を指差す。

 

「アイツの名前はシルゴート・ファリス。ああ見えて大地を照らす13星座の中でも強い部類に入る奴だから」

 

 最後にレイルは、「ま、オレには劣るけど」と付け足した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「向こうは賑やかだね」

「そうですね。あの人はいつもあんな感じですけど」

 

 シルゴートは溜め息をつく。

 

「にしても君一人だけで良いのか?」

「聞いてなかったんですか?最弱野郎が調子に乗るなって」

「これを見ても……そう言えるか?」

 

 そう言うとスラークは懐から綺麗な筒を取り出す。

 

「……それは何です?」

「これは『千年万華鏡』」

「まさか……ここの闇族ゲルティアは…」

「そうだ。上級闇族(ハイランクゲルティア)の更に上をいく、五闇柱(ゲルフィーア)の一つ、"ダイダラボッチ"だ」

「貴様……」

「私には勝ててもこ奴には勝てまい」

 

 そう言うとスラークは『千年万華鏡』に輝力を込める。

 すると地面が光り出し、地面から黒い球体が現れる。

 

「あれは…!」

「ふはははっ!!出でよ"ダイダラボッチ"よ!!」

 

 スラークが叫ぶと球体に罅が入る。

 その罅はどんどん広がっていき、球体は割れて、紫色の煙が出てくる。

 そして、煙の中から一人の男が現れた。

 

「「「「「……は?」」」」」

 

 シルゴートどころかレイル、リーフ、リル、エリサまでが男の姿を見て目を丸くする。

 男の髪型はモヒカンで、目は死んだ魚の様な眼で輪郭はかなり縦に細長い。

 服装はというと、虫に食われたような穴だらけのジャージだった。

 

「……失敗ですか?」

「失敗とはどういう事か!!オイラはれっきとしたダイダラボッチ様だ!!」

「……そうですか、なら……」

 

 シルゴートは一瞬でダイダラボッチの懐に入り、移動し斬りつける。

 避けられると思っていたシルゴートは少し意外そうな顔をする。

 

「くっ!いきなり斬りつけるなんて卑怯だぞ!」

「卑怯?何の事か解りかねます」

「くそぉ、もう怒ったぞ!第二形態だ!」

 

 そう言うとダイダラボッチの体が黒い光に包まれる。

 そして、その光がやんだ時ダイダラボッチの姿は変化していた。

 

「形態変化とは……中二病な作者が喜びそうなネタですね」

 

 そういう事言うな!

 という事で今のダイダラボッチの姿は、黒のスカーフとマントを着たいかにも怪しいという感じだ。

 

「でも、確かに強くなったのは間違いないでしょうね」

「貴様……よくも私を怒らせてくれたな」

「一人称まで変わってしまって…紛らわしいんでそういうのやめて下さいよ」

「舐めた口を叩けるのも今だけだ」

 

 そう言うとダイダラボッチの前に黒い塊が出てきて発射する。

 ここまでにかかった時間はおよそ三秒。

 シルゴートはそれを難なく避ける。

 

「仕方ない…いきなり見せてあげますか。魔錬具破動改造!!」

 

 そう言うとシルゴートは剣を離す。

 そして、刀は光り出し、七つに分裂する。

 

「へぇ、あいつがいきなり破動改造するなんてな」

 

 レイルが少々驚く。

 

「何ですか?あれ」

「あれは魔錬具破動改造って言ってな。武具を聖なる力が宿る物にしちまうんだよ」

 

 ダイダラボッチは目を細める。

 

「何だ……それは」

「これらは『七柄之大弥剣ななえのおおみけん』。一つ一つ言うと面倒なんでナレーションに任せます」

 

 仕方ないな…。

 右から順に黄色い刀が『呉竹鞘御杖刀くれたけさやのごじょうとう

 赤い大剣が『鬼丸国綱おにまるくにつな

 青い120㎝程の一番長い刀が『陸奥大掾三善長道(むつだいじょうみよしながみち)

 紫色の剣が『神戸剣かむどのつるぎ

 黒い一番大きな大剣が『黒漆平文大刀拵くろうるしひょうもんたちごしらえ

 緑色のレイピアの様な細剣が『布都御魂フツノミタマ

 そして、シルゴートが持っている白い刀が『天叢雲剣(アマノムラクモ)

 

「さぁ、見せてあげますよ。『七柄之大弥剣』の力を…!!」

(カイン)

「おい、俺の出番が無かったじゃねぇか」

(雪龍)

「主人公なんだからたまには良いじゃん」

(カイン)

「良くねぇよ!!」

(雪龍)

「出れない人は他にもいるんだよ?」

(カイン)

「うっ!それは…まぁ」

(雪龍)

「次回も出れないかもしれないけど」

(カイン)

「何だとォォォ!!!!」




~『アース』の一口コーナー~

(デルス)

「今回はこのデルス・エンバルザーと」

(ヒルグ)

「ヒルグ・エニージオだ!」

(デルス)

「ヒルグは一度だけ出てきましたよね」

(ヒルグ)

「花見の時にな」

(デルス)

「さて、作者から伝えないといけない事があるのでそちらに行きましょう」

(ヒルグ)

「表記が団長(ボス)ではなく、ボスになっていることについて」

(デルス)

「これは作者が面倒になっただけです」

(ヒルグ)

「おいおい…」

(デルス)

「そう言えば今回の作者は頑張ってましたね」

(ヒルグ)

「ああ、色んな所から剣の名前探してたよな」

(デルス)

「はい。さて、もう全て終わったので帰りましょうか」

(ヒルグ)

「そうだな。じゃあみんなバイバイ!」




(リル)

「次回もお楽しみに♪」

(雪龍)

「いつもありがとね。本当に」

(リル)

「いえ、良いんですよ」

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