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Sacred Flame of Darkness  作者: カラクリ/あわぞー
第三章 千年万華鏡編
26/83

第24話  ゾディアック集合

「全員揃ってるか?」

 

 スウェルは椅子に腰かけて、尋ねる。

 

「まだ獅子座レオ蛇遣い座(オフィウクス)が来ていません」

「も~、獅子座は良いけど、蛇遣い座(あのクソ親父)が遅れるなんて信じられな~い!腐ってんじゃないの?」

「おい、牡羊座アリエス。女の子があんまそういう言葉を使うもんじゃねーぞ」

「あっ!獅子座~♪」

 

 扉が開き、獅子座と呼ばれた金髪のツンツン頭の男性が入ってくる。

 その男性を見た途端、牡羊座と呼ばれた少女が獅子座に飛びつく。

 獅子座は後ろに倒れそうになったが、なんとか堪える。

 

「やっと揃ったな。じゃ、始めよか」

「蛇遣い座がまだ来ていませんが?」

 

 白髪の青年が尋ねる。

 

「それは追々話すわ―――――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 スウェルが会議に行く前、カイン、リーフ、リル、エリサの四人はスウェルの部屋兼本部……ではなく、本部兼スウェルの部屋に呼ばれていた。

 

「という事で、様子を見てきてほしいんよ」

 

 スウェルから頼まれたのは、闇族ゲルティアの封印が解けていないか、確かめることだった。

 

「で、どこにあるんだ?」

「それは―――――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なるほどな、闇族の封印を解いて回ってるのは、蛇遣い座かもしれないって事か。確かに最近アイツ、行動が怪しいし」

「確かにそれは蛇遣い座がいない方が、話しやすいな」

「で、次解かれるであろう封印場所って見当ついてんの?」

 

 獅子座はスウェルに尋ねるが、さすがにそれは知らないと言う。

 だがそこで、先程まで黙っていた黒いコートを着た男性が口を開く。

 

「恐らく次は北西にあるヨーラス島にある塔だろう」

「何やて!?」

 

 黒いコートの男性の言葉に、スウェルは思わず目を見開き、声を荒げる。

 

「何かあんのか?魚座(ピスケズ)

「あそこには、うちの奴が行っとる。しかも……」

「しかも?」

「カイン・クリーク。炎の子や」

『!!!』

 

 スウェルの言葉に、大地を照らす13星座シャイニングゾディアックの全員が驚く。

 獅子座が椅子を倒す程勢いよく立ちあがる。

 

「ふむ、あの子か。面白そうな子じゃったのう」

「んなこたぁどうでもいい!!それより早いとこどうにかしねぇと、炎の子が蛇遣い座に会っちまったら…!!」

「なら僕が行きましょう」

 

 白髪の青年が手を上げて言う。

 

「そうか、山羊座カプリコーン頼んだぞ」

「あたしももちろん行くで!」

「ならオレも行こう!!」

 

 赤い髪の男性が行った後、場が凍りついた。

 

射手座サジタリウスさん、シスコンぶりを発揮するのは別の所でにしてくれません?」

「うっせぇ!!兄が妹思いで何が悪い!!」

 

 またもや場が凍りつく。

 射手座と呼ばれる男性はスウェルの実の兄で、重度のシスコン。

 

「もういい。早く行ってくれ」

 

 三人は一度頷くと、部屋を出て行った。

 

「さて、他にすることねぇし、解散で良いよな?」

 

 それには誰も何も言わなかった。

 

「そう言えば牡牛座(タウラス)。何で分かったんだ?次の封印場所」

「……『千年万華鏡』」

「……それをどこで?」

 

 獅子座が真剣な眼差しで尋ねる。

 だが、牡牛座はと言うと。

 

「ツイッターだ」

 

 それを聞いて獅子座は苦笑する。

 勿論、そんな事がツイッターに書かれている訳が無い。

 

「お前いつからそんなにお茶目になったんだ?」

 

 牡牛座は何も言わず出ていく。

 

「アイツの情報網なめない方が良いと思うよ?アイツの部下優秀だから」

 

 そう言い残して天秤座リブラ―――レイウスも出て行き、一人また一人と出て行った。

 やがて部屋は獅子座は一人になった。

 

「学級崩壊したみてぇだな」

 

 別に先生でも何でもないんだけどな、と呟いて、獅子座も苦笑しながら出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ここはヨーラス島にある塔の中。

 

「おいおい、聞いてねぇぞ」

 

 カインを含む四人は焦っていた。

 何故なら何十人という敵に囲まれているからだ。

 

「これは、あれしかねぇな」

「あれだな」

「あれね」

「あれ…?」

 

 カイン・リーフ・エリサの三人は視線を交わした。

 そして一斉に叫んだ。

 

「「「逃げるが勝ちだ!!」」」

 

 リーフとエリサが先に走りだし、カインはリルの手を引いて走る。

 

「くそっ!闇族の封印場所だからって、こんなに人数いるか!?」

「いや、もしここ守ってる人達なら私達犯罪人よね…」

 

 そう言って前を指差す。

 そこには、前から来る敵を撃ちまくっているリーフの姿があった。

 

「バカ言え!『アース』の使いのもんだって言ったら囲まれたんだぜ?正当防衛だよ」

 

 しかし、それには返答が無かった。

 不審に思って、リーフは後ろに振り向く。

 だが、そこには先程までの三人の姿は無かった。

 

「……いやいやいや、だってさっきまで会話してたろ?何でだよ!またかよあいつら!」

 

 どうやら自分が迷子になったという考えはないらしい。

 仕方が無いので、リーフはとぼとぼ歩き始めた。

 しばらく歩くとドアがあった。

 もちろんそれを開ける。(撃って)

 

 そこに待っていたのは―――――

 

「まさか君がここに来るとはね」

「?……! お前は…!!」

「思いだしてくれた?久し振り、リーフ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その頃カイン達は。

 

「あれ?いつの間にいなくなったんだ?アイツ」

 

 前を走っていたにも拘わらずリーフのみが迷子になる、というちょっとした不思議。

 

「いつもの事でしょ。大丈夫よ」

 

 仕方が無いので、カイン達は歩き始めた。

 しばらく歩くとドアがあった。

 もちろんそれを開ける。(燃やして)

 燃やしてしまっては、開けるという表現は少し語弊がある気がする。

 そこに待っていたのは―――――

 

「ん?君達かい?ここに迷い込んできた子猫ちゃん達は。久し振りだね」

「「「?……! お前(あなた)は…!!」」」

「思いだしてくれたみたいだ―――」

 

 三人は一斉に口を開いた。

 

 

 

「「「誰だっけ?」」」

(カ)「あれ?作者がいねぇ」

(リ)「何てでしょう?」

(カ)「まぁ、良いや。次回もお楽しみに」

(リ)「お楽しみに♪」

(雪)「うわっ、わわわわ!!」

(リーフ)「待て!ゴラァァ!!!」

(カ&リル)「・・・・・・・」

(カ)「何でだ?」

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