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Sacred Flame of Darkness  作者: カラクリ/あわぞー
第二章 セーブ『アース』編
21/83

第19話  魅惑の槍使い

「騙された…」

 

 待ち合わせ場所に来て今回のお相手を見た途端、リーフは溜め息をついて言った。

 そう、リーフが。

 何故リーフが来たのかそれは約12時間前に遡る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「リーフー」

 

 カインはリーフを呼び止めた。

 呼ばれたので当然リーフは振り返る。

 

「何だ?」

「明日お前暇?」

「ああ、暇だけど」

 

 それを聞いてカインはホッとした表情を見せる。

 

「明日俺の代わりにリルと仕事行ってくんない?」

「は?」

 

 こいつは何を言っていやがる、などと思ったが、口には出さなかった。

 

「何故だ?」

 

 当然そう聞くだろう。

 理由も無しに、頼んでいるなら拒否してやろうと思ったからだ。

 

「え、えーと、ほら…」

 

 何故かうろたえている。

 かなり怪しい。

 

「明日の仕事はさ……あの、お前が行った方が都合が良いんだよ!じゃあな!!」

 

 そう言うと、急いで自分の部屋に戻って行った。

 

「まぁ、良いか」

 

 それ以降特に何も聞かずに、了承してしまった。

 それが間違いだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ―――――その結果がこれだった。

 今回一緒に行くのは、腰まである青い長い髪と、男性でも女性でも憧れる見事なプロポーションが特徴の女性だ。

 

「騙されたとは随分な言い様ね」

「生憎その言葉しか出てこなくてね」

 

 リーフはこれでもかと言う位にげんなりしている。

 理由は後々分かるのだが。

 

「えっと、そっちの子は…」

「リル・コークレインです。よろしくお願いします」

「ん、わたしはカレン・イルジーナ。よろしく」

 

 一通り自己紹介を済ませるとカレンはリーフに向き直り尋ねた。

 

「来るのはカインだって聞いてたけど?」

「ああ、どっかの誰かさんに苛められるからってドタキャンだよ」

「……まあ、良いわ。リーフも面白いし」

 

 カレンのテンションは上がっているが、逆にリーフのテンションはだだ下がりである。

 

「で、どんな仕事なんだ?」

「レッツ潜入大作戦よ!」

「意味分からん」

「まぁ、とりあえず着替えてもらうから」

 

 そう言うと有無を言わせず、リーフは連れて行かれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ―――――10分後

 リルは絶句した。

 なんとそこには女装をしたリーフがカレンの後ろに隠れていた。

 かなり見えていたが。

 

「じゃっ、行きますか」

「覚えてろよ、カインの野郎…!!」

 

 今この場にいないカインに向かってかなり怒っていた。

 あの後深追いしなかった自分にも多少なりとも責任はあるのだが、今のリーフはそんな事を考える余裕が無かった。

 

「てか、本当にこの格好で行くのか?」

「そうだけど?嫌なの?」

「当り前だ!!大体なぁ」

「あ~、つべこべ言うなっ!新連載のせいだかなんだか知らないけど、出番が中々来なかったから早く暴れたいのよ!!」

「そんな事情知るかっ!!」

 

 その後、結局リーフはボコボコにされて連れて行かれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何だここは…!」

 

 一行は只今ヘンテコと言う単語が最も店に来ていた。

 どうやら二階は誰かの家らしい。

 

「この店は女性しか入れないの」

「だからこんな格好なのか?」

「そゆコト」

(こう言うのはリリカかミラに頼めよな……)

 

 一行は店に入った後、カレンが店員と何か話しだした。

 やがて帰ってきていきなり

 

「上行くよ!上!」

「待て、話が掴めない」

「しょうがないなぁ。上に住んでる奴がなんかここの金を巻き上げてんだって」

「アバウトな回答をどうもありがとう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 上の階にはたくさんの傭兵がいた。

 だが素早く背後に回り込み一人ずつのしていった。カレンが。

 

「あー、面白くないわぁ。何ここの連中」

「戦闘狂の血が騒ぐってか」

「やっぱ兄弟ね、あんたら」

 

 そんな軽口を叩いていると、前方から傭兵が大量にやってきた。

 

「面倒だから一気に終わらせようかな」

 

 そう言うとカレンは手を前にかざす。

 するといつの間にか手には槍が握られていた。

 

「いきなり行っちゃうわよ~。魔錬具強化改造!」

 

 光がやむと槍は炎を灯していた。

 カレンはそれを数回回し構えた。

 

蓮派槍れんはそう!」

 

 傭兵達に向かって鋭い突きを浴びせる。

 

灸旋邦臥きゅうせんほうが!!」

 

 槍を思い切り振り回す。

 

「次でラスト!!」

 

 カレンは傭兵達に向かって走っていく。

 

「貫く…」

 

 

「鋭き槍術によって!!」

 

 

秋漸覇王閃しゅうぜんはおうせん!!!」

 

 一気に傭兵達はカレンの槍の餌食となってしまった。

 

「かわいそうに。こいつに当たったのが運のつきだな」

「情けは無用よ」

「はぁ、恐ろしいな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さあて、金も取り返せたし帰りますか」

 

 傭兵達を倒した後、金を巻き上げていた奴をカレンが脅して、金を返してもらった。

 もとい奪い取ったのだった。

 

「まぁ、楽勝だったかな」

 

 カレンは一人先頭を歩いていた。

 

「破動使うまでもなかったし」

 

 その呟きはリルにさえ聞こえないとても小さな声だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいま」

「おい、カイン何処だ…!!!」

 

 リーフはズタズタと足音を立てながら、部屋に入っていく。

 自分の格好も気にせずに。

 

「リ、リーフ!何て格好してるの!?」

「あ、着替えるの忘れてた」

「……でも妙に似合ってるのは何でかしら」

 

 リーフはそれを聞いてかなり妙な気分になった。

 

「とりあえずカインをシメてくる」

「待って!今カメラ持ってくるから!」

「いや、撮らなくてもいいから!」

 

 リーフにとって人生で最も忘れ難い一日になったとさ。

カレン・イルジーナ

Karen.Ilgena

【武具:槍/21歳/女/172㎝/52㎏】

青い長い髪の女性。

戦いが大好き。(リーフ曰く戦闘狂)

普段からカインを恥ずかしい目にあわせてやろうと企んでいるが、毎回失敗に終わる。

魔錬具強化改造ができる。

決め台詞は「貫く、鋭き槍術によって」




(雪龍)「はぁ、今日はかなり頑張ったなぁ。14日になっちゃったけど」

(リーフ)「それは良かったな…!!」

(雪)「あれ?リーフの後ろに黒い物が…」

(リ)「次は俺の出番だよなぁ…」

(雪)「いや、今のところそんな予定は―――」

(リ)「俺だよな…?」

(雪)「は、はい!そうでございます!」(怖ぇよ…)

(ルイス)「何?楽しそうじゃん」

(雪)「ルイス!お前こっちには来ちゃ駄目だろ!!」

(ル)「良いんだよ。只今強化月間だから」

(雪)「そんな事許すか!強制終了!!」

(ル)「おい、勝手に終わらせんなよ!」

(雪)「こっちはいっつもされてんだよ!!!!」

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