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Sacred Flame of Darkness  作者: カラクリ/あわぞー
第二章 セーブ『アース』編
14/83

番外編  勇気を胸にいざ行かん

「突然だけど明日はバレンタインよ!!」

 

 ミラがリルとリリカを自分の部屋に呼んで言った。

 確かに今日は2月13日だ。(この世界では)

 ちなみに今日明日は休み。

 

「そうね……で?」

 

 リリカはミラに尋ねる。

 それを言うためだけに部屋に呼んだのか気になったからだ。

 

「で?って…バレンタインと言ったらチョコよ」

「何が言いたいの?」

 

 リリカは正直面倒臭くなったので単刀直入に聞いた。

 今思えば、最初からそうすればよかったと思う。

 

「愛する人のためにチョコを作るのよ!」

「作ればいいじゃない」

「……………」

「ど、どうしたのよ」

 

 ただ普通のことを言ったはず。

 なのにミラは俯いてしまった。

 

「…り…た…しえて…」

「なんだって?」

 

 聞こえなかったので、もう一度聞いいてみる。

 だが

 

「『作り方教えて』だそうです」

 

 リルが代わりに言った。

 耳が良いので聞こえていたらしい。

 

「なるほどね。私も作りたかったし、やりますか」

「ほんとに!?」

 

 ミラは目を輝かせて確認する。

 それに対しリリカはもちろんと返した。

 

「リルちゃんも作るでしょ?」

「えーと、はい」

「誰に作るの?やっぱカイン?」

「えっ!あ、えーと……」

 

 ミラがいきなり当ててしまったので否定できなかった。

 

「リリカはリーフだよね~?」

「えっ…そ、そうよ!」

 

 威勢よく言っているが顔は耳まで真っ赤である。

 そのあと誰も聞いていないのにミラが自分でカインにあげると言い、カインの良さについて話しだそうとした。リリカが止めたが。 











 家のキッチン。

 幸い、カインとリーフは出かけている。

 

「さっ、作るわよ」

 

 リリカが袖を捲り、準備を始めた。

 作り方はチョコを溶かし型にはめて冷やすだけだ。(よく分からないので適当です)

 まずはチョコを溶かす作業。

 のはずが

 

 ボンッ!!!

「きゃっ!!」

 

 爆発音がした。

 何をしたら爆発なんてするのだろう。

 爆発したのはミラの所だ。

 

「何やったの?」

「うぅ~…もっかい!」

 

 ミラは切り替えが早い方だった。

 皆も無いと思うけど爆発には気をつけて!











「やっとここまで出来たわ…」

 

 今型にはめる所まで出来た。

 後は冷蔵庫で冷やすだけだ。

 ここまでの所要時間ざっと1時間。

 こんなに掛かるものなんですか?

 

「ふぅー、後は待つだけですね」

 

 流石に冷蔵庫に入れるだけの作業はミラも失敗しなかった。

 ちなみにリルは何故か上手だった。

 










 日にちは変わって2月14日。

 ただいまの時間、朝8時。

 キッチンには女3人組が集合していた。

 

「実はまだ作業が残っているわ」

「「えっ!?」」

 

 リルとミラの2人はあれで終わりではなかったのかと驚いている。

 そう、まだ残っている事があるのだ。

 それは

 

「ラッピングよ!!」

 

 これは言ってしまえばかなり苦労するのではなかろうか。

 …多分だけど。

 

「やるわよ」

 

 そう言ってリリカは3枚の包み紙と赤、青、黄色のリボンを出した。

 そして黄色のリボンを取り、ラッピングを始めた。

 見よう見まねでリルとミラもそれに続いた。 











「完成!!」

 

 そこには3つのチョコが入った包みがあった。

 かなり苦労していたが、三人とも無事完成した。

 

「あとは渡すだけね」

 

 三人は円陣を組む。

 

「行くぞー!」

「「おぉー!!」」

 

 今更ながら美少女三人(自称。いや、本当に美少女だが)バレンタイン同盟結成。











 最初はリリカの番。

 リーフはいつのまにか出かけており、10時くらいに帰ってきた。

 しかもとんでもない量の袋を抱えて。

 

「来年からは外に出ない方が良いな…」

 

 リーフはそう心に決めた。

 毎年言っている。

 

 (リーフ…今年もあんなに………あんなにあるのに私のなんか…いや!ここで行かなきゃ後悔する!!)

 

 そう思いリリカはリーフを呼びとめた。

 

「どうした?リリカ」

「えっと…あのー…」(勇気出さなきゃ!)

 

 深呼吸して手に持っていた包みを前に突き出し、

 

「こ、これ…」

「これって…チョコか?」

「そ、そうよ…いらないなら良いけど…」

「いや、ありがとうリリカ」

 

 リーフは優しく微笑み包みを受け取った。

 

 リリカ、任務完遂(ミッションクリア)











 続いてはリルとミラの番。

 カインは経った今起きてきた。

 ただいまの時刻は11時30分。

 

「今日は家でゴロゴロするか…」(毎年とんでもないことになるからな…)

 

 カインもリーフのようになってしまうらしい。

 だが、カインは学習していた。

 この兄弟って…。

 

(来た…行くわよ!)

(はい!)

 

 2人は一斉に動き出した。

 

「「あのカイン(さん)!!」」

 

 カインは二人に同時に呼ばれたので何事かと思った。

 

 「「これ…」」

 

 二人とも息ぴったりだ。

 同時に同じ事をし、同じ事を言った。

 

「ん?チョコか?ありがとな」

 

 そう言ってリーフと同じように優しく微笑み受け取った。

 

 リルとミラも任務完遂(ミッションクリア)

 

 

 

 

 こうして3人の恋する少女のバレンタインは終わった。











 数時間後。

 

「おっ、リーフ」

 

 カインはリーフを呼びとめる。

 リーフはまさかカインまで、と一瞬思ったが、さすがに無いかと自分の中で会議を終えた。

 

「何?」

「どうだった?外行ったんだろ?」

 

 リーフは辛かった事を思い出してしまった。

 若干トラウマになっている。

 

「やっぱりか……」

「そういうお前はどうなんだよ」

「ん?俺はリルとミラに貰ったぞ」

 

 最後にお前と違って外には行ってない、と言うとリーフは黙って自分の部屋に戻っていった。

 

「ありゃ?拗ねちまったか?」

 

 カインはリーフが歩いて行った方を見ながら苦笑した。

初の番外編どうでしたか?

この世界には友チョコや義理チョコと言った物は無いという設定です。

…モテる奴反対!!!クソッ!!



(リーフ)「ふーん、モテないんだ」

(雪龍)「それがどうし…リーフ!?」

(リ)「遊びに来たぞ」

(雪)「だから遊び場じゃないんだってば、てかあんな量のチョコどうすんの?」

(リ)「食うに決まってんだろ」

(雪)「1人で?」

(リ)「あぁ、俺もカインも甘いのは好きなんでな」

(雪)「あっそう…」(くそ、モテる奴なんて…)

(リ)「作者がこんななんで、終わりだ」

(雪)「ちょっ、勝手に終わりにするなっ!!」

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