6.夏の夜のお洒落な過ごし方 まとめ
さて、重複する箇所も出てくるがまとめると、この能的幽玄さを下支えしている根源は三つ。
緑豊かな大通公園という場と、全てを優しく内包し許容する薄暗闇という環境、そしてbon"D"gonの音楽だ。
既に大通公園と暗闇とで、薄くゆるい繋がりのようなものは発生していると思うのだが、そこに音楽が加わり盛り上がる事によって、普段は土中に隠れて見えない笹の根のような繋がりが、一瞬、ほんの一瞬眼前に露出して可視化される……、そんな感覚。
別にそれで仲良くなるわけでもないし、友達になるわけでもない。
けれど同じ音楽をそれぞれで聞いて、それぞれが好きに楽しんでいる。
この孤独と一体の表裏一体の奥深さに感動するし、この統制のない自由な一体感にお洒落さと格好良さを感じてしまう。
そしてまた味わいたいと、つい思ってしまうのだ。
これが筆者がお薦めする、『夏の夜のお洒落な過ごし方』である。
路上ライブを見ていてやはり思うのは、何か一芸に秀でているのは単純にかっこいい、という事だ。
そしてそれがその道のプロだけではなく、一般人にも理解しやすく提示しやすいもであれば尚のこと良く、それはとても強みになる。
そう実感する。
別に他意があるわけではないのだが、……無いのであるが。
でもやはり、ちょっと羨ましいのかもしれない。
さて、当初の予定としては、ここでさっぽろ大通ビアガーデンについて触れて〆に向かおうと考えていたのだが、ビアガーデンは8月13日で終わってしまった。
(本当はビアガーデンが始まる前に投稿する予定だったのだ)
次に大通である大規模イベントは秋。
オータムフェストなのだが、それは9月12日から10月4日というちょっと先の話になってしまう。
宵涼みというには、少し肌寒くなってきている季節なのかもしれないが、オータムフェストを覗いたついでに、路上ライブを観覧してみるのもいいのではないだろうか。
どうも大通公園も再整備事業をするらしいので、今の大通公園の形をみられるのもあと僅かになりそうで(最短で2026年に工事に着手する予定らしいので)、一度訪れて歩いたり、眺めてみたりして楽しんでみて欲しいし、今の大通公園の思い出を残して欲しいと筆者は考える。
何はともあれ、夏の夜に大通公園へお立ち寄りの際は、夕涼みならぬ宵涼みがてら路上ライブの演奏に耳を傾けるのも、お洒落な夜の過ごし方として悪くないんじゃないかと思う。
人によっては、そこに美味しいお酒が追加されれば、更に楽しく良い気分になれるに違いないだろう。
──もしその日、運良く彼らに出会えたなら
その日はきっと、とても素敵な夜になりますよ。──
これで本編は終了となります。
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