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【番外編】別の人の彼女になったよ その1

 彼氏にしてはいけない男性の職業3Bといえば「美容師」「バンドマン」「バーテーンダー」と言われているが(他にも含んだほうがいい職業はありそうだが)、果たしてこのバンドマンに路上ライブをしているようなアコギ弾き語り勢は含まれるか否か……ふとそんな事を考えてしまった。



 モテているかどうかについては分からないが、路上ライブが終わった後まで観察していると女の子二人組くらいで話しかけにいって、SNSで積極的に繋がりにいっている光景を見かけたりするし、2ショット写真をお願いしている人も見たことがある。

 もちろん女性だけではなく男性からも話しかけられているのだが、女性から声を掛けられる率・人と出会う率・繋がり率が格段に上がるので浮気を心配する人としては、確かに気が休まらない日々を送りそうではあるなと思った。



 さて、今回も前回と少しだけ似たような話を書こうかと思う。

 7月最終日、前回書いた弾き語り青年がその日も噴水前で路上ライブをやっていたので、ようやくというか何と言うか、緩くカーブを描くように備え付けられた対面の背もたれ無しベンチの端っこへと、勇気を出して座ったのだった。


 端っこの席は両サイド共にゴミ箱がすぐ横に置かれているので人気がないのだろう。

 だからこそ気兼ねせず座りやすかったというのもある。

 他の席はまずまずの入りで、筆者の左隣には若い女性二人組が最初から腰掛けていて、お喋りに花を咲かせていた。

 さらに後方の芝生ではもっと団体でのおしゃべり大会を開催していたので、全体的には騒がしい場所ではあったのかもしれない。



 さて、本題である。

 弾き語り青年(近くでみると少年にも見えなくもない)が何曲か歌っている中で、Wacciの「別の人の彼女になったよ」を歌った時の話だ。


 Wacciといえば、小説家になろうからのテレビアニメ化作品、『薬屋のひとりごと』の第二クールEDを担当していたバンドであるし、Wacci自体その前から曲がヒットしていてメディア露出もしていたので、その存在を筆者も知らないわけではなかった。

 そういう意味で小説家になろうというサイトとも薄い薄い薄ーい繋がりがないわけではない、のかもしれない。


 「別の人の彼女になったよ」は2018年に発売された曲である。

 話題になった曲だったので、知ってる人も聞いたことがある人も多かろうと思う。

 が、しかし筆者はこの曲のタイトルについては以前から見知ってはいたが、実は今まで聞く機会がなく今回の弾き語りライブによってはじめて聞く事となった。

 なので本家より先に……という形ではあるが(後日ちゃんと聞きました)、聞いてこなかった曲をはじめて聞けたのでとても良かったのかもしれないと思っている。


 話を戻そう。

 聞いていて、実は全部聞き取れなかったというのもあって、筆者が弾き語り青年の歌を聞き終わっての一番最初の感想はというと、「えっ、随分とふてぇ元カノ視点の歌ですね!? 」であった。

 歌詞を書くとまずいらしいので、ふわっと言葉を変えて書くなら「あたしには新しい彼氏ができたんだから、あんたもさっさと新しい彼女つくんなよねっ!」という部分だけを掻い摘んで聞いて解釈したら先程の感想になったわけである。


 これだけなら、はぁすごい曲もあったもんだー、で気にも留めずに終わるところなのだが、問題はその次である。

 歌が終わってギターによる演奏も終わって、拍手喝采(実際この曲は多くの人が拍手していたように思う)という段階になって、左隣に座っていた女性二人組のうちの一人が結構大きめの声で「分かるぅ!! 」と言ったのだった。


 共感の言葉である。

 この時点で何に共感したのか、筆者は聞きたくなってしまったので少し意識して彼女の言葉に耳を傾けた。


 「今彼と付き合っていても、元彼のことをつい思い出しちゃうんだよね(比べちゃうんだよね)」みたいな事を彼女は歌の感想を交えながら語っていた。

 途中から後ろの賑やかさが増したので、彼女の感想や何に共感したのかの核心部分については聞けなかったが、こんなにイキイキと語れるほど共感される歌詞であるという事が分かったのだ。

 これを生かさない手はない。

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