第一話「見覚えのない罪」
「おい!いるのか!!」
誰かが扉を叩く。
少年はパンを毛布の上に置き、扉を開ける。
「お前、、ちょっとこい、」
銀の鎧に身を包んだ男は、スラム街の者では
ないことがわかる。
「え、、なんで、」
男に両手を掴まれ、少年は連れて行かれて
しまった。
鞭の音が響く。何回も、何回も、体を鞭打ちに
された、少年は、皮膚が赤く腫れて痣もできていた。
「いい加減認めろ!!お前が殺したんだろ?!」
「なぜ領主様を殺した?!誰の命令だっ?!」
男の声が石造りの暗い部屋で響く
「、、っ、、し、らない、、」
(領主様?俺が殺した訳ない、スラム街から出たことなんて、仕事以外では無いし、領主様のような人が住む地域には、俺のような者は入れないのに)
再び鞭の音が響く。
扉が開く
「おい、それ以上やると死ぬぞ」
鎧を着た女が部屋に入ってくる
「牢獄にぶちこんでおけ、」
男は鞭を置き、少年の鎖を外して、手錠を掛け
牢獄の鎖につなげた
何時間経っただろうか、暗い部屋に1人
少年の体は鞭の跡か沢山ついていた。
「っ、、痛い、」
(なんで俺が、何もしてないのに、、目の前が、、)
少年は、床に倒れ込む
「だれか、、助け、、て、」
「その願い、私が叶えてあげる」