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第58話 お互いの前世のこと、これからのことを話し合う

「では,改めて、私、アイリ グランデ モンテスキューこと前世は兵藤愛莉 42歳、今43になるのか」

「えっ,42歳⁈」


「そうなの、今16歳よ。どう思う?でも、今は16歳の言動に引っ張られているかんじ。42歳の威厳がないと思っている今日この頃。話を戻すと、42歳独身で、そこツッコまないでね。推しの集いで飲んで帰る時に、歩道橋の階段で、足を踏み外して落ちたのよ。それからこちらにいるの」


「推しってなにを推していたの?」

「私、歌を歌う二次元アイドルが好きだったの。ゲームは結局やらなかったけど。声優さんのライブに行ったり、そこで仲良くなった人たちと、ライブに当たったら一緒に行ったり、飲み会をして推しの話をしていたのよ」


「二次元アイドルか。そうなんだー、私は鏑木るいという名前だったの。病気で15歳で死んだと思う。病気が発症するまで、元気いっぱい走り回っていたのに、あっ、部活はテニス部よ。病気を発症してからずっと病院に入院していて、薬や点滴して、吐き気で苦しみや髪の毛が抜けることが嫌で嫌でしょうがなかったの。唯一、乙女ゲームや小説やアニメが大好きで、特に悪役令嬢ものをその頃は読んでいたの。そして、ここがその小説の中と気づいた時には卒倒したわ。ガクブルよ。私、断罪されてしまう、どうしようとなやんだわ。確かにジェイシスお兄さまのことは好きだったわ。気づかなかったら、小説と同じになっていたのかもと思うと怖いわよ。今は全くそんな感情はないのよ」


「私は剣道部だったわよ。私もロベルト様好き好き大好きストーカーだったみたいだけど、今の私にはそんな感情がない。むしろ17歳、高校生よ、若すぎる、犯罪よと思っていたわ。お互い断罪される前に、前世の記憶が蘇ってよかったのよ。ねっ」

ルルーシュ様の手を握り、頷きあった。


「ルーでいいのよね。強制力とかないわよね。本当に断罪なんて嫌だけど、そうなった時の対処法は用意しているわ。私、生活魔法で、収納を持っているから、国外追放でも、平民でも大丈夫なように用意しているの。見てみる?」

 私は収納から、釣り竿、魔道コンロ、なべ、フライパン、包丁やまな板などの料理道具。調味料。テント。平民用洋服。ドレス。お金。お菓子作り道具材料。魔道シャワー室。

「こ,こんなに?これだけで生きていけるわね」


「そうでしょう。ドワーフのドリガン親方に作ってもらったのよ。魔道具はお父様とお兄さまだけど。みんなにこんなかんじと言っておけば、なんだか試行錯誤して作ってくれるのよ。アイデア出すだけで丸投げしているのよ、ふふふ。ルーは、入院していたんだ。吐き気と髪の毛が抜けていたのか。よく頑張ったね」

 

 抱きしめて、頭を撫で撫でしてあげた。私は前世いい大人だったけど、15歳で亡くなったのか。楽しいこともこれからだったのに?って,今引きこもりよね?もったいない。


「るー、もったいない。今、健康体で、なんでもできるのに引きこもりなんて、もったいない。一緒に今世楽しみましょう。一緒?だと断罪が強制力として襲ってこないよね?」


「ふふふ、アイリ様、面白いわね」


「様なんていらないわよ。アイリでもアイちゃんでもいいわよ」


「アイちゃん?ふふふ。でも,今まで引きこもりをしていたから、そうだよね、もったいないよね。せっかく健康に産まれたのに」


「ねぇ、王妃様だけでも打ちあけてはどうかしら?私は、家族全員に打ち明けてしまったけど、それでいい方向にいっているのよ。ルーも1人で抱え込まないで、家族の誰かでいいから、1人でも胸の内をわかってくれる人に打ち明けた方がいいと思うのよ。王妃様と仲良くないの?」


「お母さまはいつも気にかけてくれているわ。でも、私が、引きこもってしまい、疎遠にしているからどうすることもできないと思って諦めているような、最近そう思うのよ。ジャポング皇国との晩餐の時も、ドレスのこととか色々気にかけてくれていたのに、私は話を聞かなかったのよ。それで、いつものドレスを仕立てる方の言いなりで、あんな場違いなかんじのドレスを着てしまって恥ずかしかったのよ。でも、ジャポング皇国の方々を見て懐かしいと思うと共に、もう帰れない、死んでしまった悲しみで余計引きこもってしまったの」


 そうなのよ、もう帰れない、前世の家族に会えない寂しさ、この子は15歳で、まだ精神的には幼いし、断罪されるという怖さから引きこもるよね。


「よし、ルー、王妃様に告白しましょう。引きこもりは終わりにしよう。外に出よう。私もこれから王立学園に入学するから、一緒に入学しよう」


「アイちゃん、私,18歳よ。双子のカイデール、レティシア様、ロベルト様、アイちゃんのお兄さまのアレクセイ様と同い年なのよ。でも、その学年に入る学力があるかどうかはわからないのよ」


「いいじゃない、私と同じ学年で!ダメなのかしら?」


「あははは、アイちゃんと同じ学年なら楽しそう。でも2こ上よ。それに、私前世も、中2までしか学校行けなかったから、学力的に、ついていけるのか心配なの。家庭教師はついていたから、基礎はできていると思うけど。アイちゃんは、前世ふふっ、42歳だったけど、最終学歴なんだったの?」


「ごめん,それはリケ女と呼ばれたやつ。数学、物理、化学は得意よ。暗算も得意よ」


「私もそろばんとピアノと水泳は習っていたの。それにソフトテニスを小さい時からやっていたのよ」


「じゃぁ、数学は大丈夫じゃないの。あとはここの世界,魔法がある世界だから.魔法学とかそういう方面が,私わからないよ」


「私は、学園に通っていないけど、基礎は家庭教師がついていたから,なんとなく、そちらはわかるかなぁ」


「ルーがお兄さまの学年に行っても、私たちの学年に来ても,どちらでも何か言われるのだから、堂々としていればいいのよ。開き直りが大事よ」


「アイちゃん、さすが42歳?43歳?頼もしいわね」


「ルー、ひどいひどいわ、43歳確かに色々歳を重ねて、小言を言われたり、嫌味を言われたり、苦情で3時間ひたすら謝っていたことがあったりと色々あったわよ。でも、今、16歳よ。ピッチピチの16歳なんだから」


「アイちゃん、古いわよ。ピッチピチって」


「でも、ここが、悪役令嬢小説なんて信じられないなぁ。とりあえず、回避しているのか,補正力?強制力があるのかわからないけど、スタンフォート公爵様には近づかない方がいいわね。これ大事。断罪阻止よ」


「私も、お母さまに相談したいけど、アイちゃん一緒に来て欲しいの、1人だと心細いの。信じてもらえないかもしれないし」


「そうなると、私も転生者ってバレるのか?まぁ、いいかな?お父様たちに相談するね。でも、早い方がいいよね。学園入学手続きもあるから。今からお父様のところに行ってくる。会場に戻ろうか?レティとマリアナを紹介するわよ」


「だ、大丈夫かしら、私が行って。敬遠されないかしら」


「大丈夫よ、私がロベルト様をストーカーしていても、マリアナは、受け入れてくれたから、本当いい子よね」


こうして私たちは会場に戻ることにした。


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