第46話 スキル分解、こんな詠唱で良いのか?
さて、ドリガン親方たちに頼んだ土中炉ができ、石灰を作る。二酸化炭素に気をつけて!
今は、土壌改良を先に進めようとなった。ちなみにココヤシの木はスクスク育ってます。
ここで、私のスキル、分解を初お目見え。南といえども、だんだん朝晩寒くなってきた今日この頃。誰も起きていない時間に、眠い目を擦りながら畑へ。立会人、お父さま、お兄さま、執事のロイド。
「では,お父さま、スキル分解で塩を取り除こうと思います」
「くれぐれも無理はするな。わかっているな、アイリ。ムリはダメだ。一気にしようとしなくていいから。徐々にだよ、徐々に」
「わかってます。お父さま。ふぅ、では」
畑の大きさのイメージして、魔力を集中させ、塩を取り除くイメージ。そういえば、詠唱はなに?分解と言えば良いのか?何を分解すればいいのかわからないよね?でも、分解する物質自体わからない時は?その時は分解か?うーん、いまいち自分のスキルの使い方がわからない。
とりあえず、今回の場合は、詳しく言ったほうがいいかな。
よし。
≪塩を取り除け、塩は木箱にいけ≫
詠唱、分解じゃないの?と思われるが、塩を取り除く行為だから、そのまま発してみた。ダメなら分解と唱えることにする。
土地が光った。あら、広範囲に光っている。魔力込めすぎたかな。
お父さま、お兄さま、ロイドがポカーンとしていた。
光がおさまった。木箱を見ると大量の塩がある。これは成功?
「お父さま、これは除塩されたで良いのでしょうかね?塩が大量にできましたね。浄化して料理に使えそうですね」
「そ、そうだな。木箱に大量の塩があるしな。除塩、ど、どうだろうな」
「まだ、魔力が大丈夫なので、土壌改良してしまいますね」
土に手を置き、≪栄養のある土になぁれ≫土壌改良を唱えた。
やっぱり、光った。この詠唱?魔法で良いのかな。楽だからいいか。
まだ、魔力は大丈夫なので、他の場所も分解、土壌改良をした。
「このあと、土魔法士のキャナルさん、へレーナさん、ホルストさんに耕してもらいましょう」
おーい、お父さま、お兄さま、ロイド、意識を戻してくださーい。
「あ、あぁ。そうだな、土魔法士たちにお願いしよう」
お父さま、まだ放心状態ですね。
「アイリ、体は大丈夫か?痛いところなどないか?」
お兄さまが心配してくれた。
「ありがとう、お兄さま。体は問題ないです。ごっそり魔力を持っていかれた感じはしますけど」
「そうか、無理はするなよ」
また、いつもの頭撫で撫でです。
最近、土魔法士を雇いました。農地改良するので、土魔法士は必要な人材です。
うちの領地にも土魔法士がいるので募りました。
できれば下水道完備し、トイレ大事、そして水路も作りたい。
その後、土魔法士たちに土を耕してもらいました。サンゴで作った石灰や貝灰を撒いたり、森の腐葉土を撒きました。魔法以外でもできることをやる。これ大事。急ぐ時は魔力を使ってしまうが、極力使わずに、自然に任せたい。
野菜のところは畝も作ってもらいました。魔法で、さぁーっと、綺麗な形の畝が一直線にできている。羨ましい。労力の時短も大事。
まず、今月ジャガイモ、小麦、大麦区域を植える。
来月、玉ねぎ、にんじん区域。
春がトマト、かぼちゃ、春のジャガイモ
春から夏がコットンフラワー(綿花)。
夏が大豆を植えるよう区画割し、一画はレンゲを植え、連作障害を起こさないよう、輪作する。きゅうりも植えないと。
なぜ、大麦を植えるかは、それはビールのため。私が大人になって飲むのはビール。
ビールを作り、飲むためなのです。
ビールと枝豆でプリン体になる?まずいか?
野菜類はこのように進めていくことになりました。徐々にです。魔力ばかり頼るのではなく、自然に対応していけるように、徐々に進めていきます。これが第一歩。
よし、領民にも、今より、豊かなで楽しい生活をしてもらわないと。明るい領地生活よ!
そういえば、繭の検証をしていなかった。
「メリーは虫とか爬虫類など大丈夫」
「はい、昔から弟たちと虫取りしたり、畑には虫やトカゲ、カエルなどがいっぱいいますので大丈夫です」
「本当、よかった、実験に付き合って欲しいの。でも、かなり気持ち悪いかも、大丈夫かな、私が。」
コンコン、誰かが来た?
お兄さまだった。
「アイリ何かするのかい?手伝うよ」
「お兄さま、虫とか爬虫類とか大丈夫ですか?」
「ああ、騎士の演習では野営で、毒のない色々なものを食べたぞ」
と、遠い目をしていた。いろいろ野生のもの食べたのね。よし、やるぞ。
確か鑑定では、お湯で糊が剥がれ、糸ができるとあった。
お湯を沸かし、繭を入れる。しばらくつけておけば糸と糸がほぐれてくる。その後中身の蛹が出てくるよね。小さい体で大きな繭を作ると鑑定さんが教えてくれたので、繭は大きいが、蛹は小さいのよね。
気合いだ。気合いだ。よし。ふー。
「この白いのをお湯につけるのか。」
「そうよ、熱いお湯で、糸と糸の間の粘着が取れるはず。それと、中に蝶の蛹がいるだろうから、取り除く」
「蛹がいるのか」
「蝶になる前に、まゆを作って蛹になるの。それから蝶になるの。蝶になる前に繭を回収できれば、糸が紡げます。蝶になったあとの抜け殻の繭も使用できます」
しばらくして、糸と糸の間にあった糊が取れてきたのだろう。ほぐれていっている。糸を取り出し、送風で乾かす。
おおー、一つの繭でかなり多くの糸ができるなぁ。これを紡ぐ作業の方が大変だなぁ。ここでも、道具を作らないと。ぐるぐる回せば糸が巻き付くようにしよう。ぐるぐる回すのは手動だけど。とりあえず、棒に巻きつけていった。引っ張っても切れない。強度性十分な糸だ。これを織ればシルク布。
「すごい、糸ができた。これを紡いでいけば糸ができるのか。それを織っていけば布になるのだな。これなら領土の特産物や雇用も生まれる。この休み期間になんとか道筋をつけたいな。アイリ!」
「蛹が蝶になってしまった後の繭も使えるのですが、糸の長さが短くなるのが欠点です」
「量産できるかは、育成できるかが勝負だな」
力強く頷いた。これからが勝負。
また、お兄さまとロイドと護衛騎士とで、シルキーバタフライの生育調査に来ていた。
シルキーバタフライは、蚕と同じのようだが、繭玉に生育させるべく"まぶし・蔟"がこの絹蛾に必要かどうか、今の所、ミノムシのように繭玉がぶら下がっている状態。蔟を収納から出し置いておこう。
「アイリ、なんだ、このリバーシの盤をくり抜いたものは?」
「まぶしといって、ここに絹蛾が繭玉をつからないかなぁと思って、ドリガン親方の弟のドリルさんに頼んで作ったの」
「面白いこと考えるな」
「うーん、木のあちこちに繭玉があるから、まぶしに繭玉に作ってくれるかわからないけど、とりあえず置いておこうかな。そして、数日ごとに様子を見に来るわ」
2、3日後は全く変化がなかった。10日過ぎくらいから動きがあった。
まぶしに幼虫が動き、繭玉を形成する準備をしていた。おー、蚕と同じなのか?同じなら、蔟に繭を作ってくれるのだけどなぁ。
まぶしセットをほどほどに置いておこう。そうこうして、繭玉をいっぱい回収することができた。こんなに繭玉を回収してしまったら、来年のこの時期に同じような数が取れなくなってしまうので、ほどほどに採った。もう少し研究が必要だ。
かなりの繭玉から糸を紡いだ。これを機織り機で織っていかないと。ドリガン親方の弟、ドリルさんに機織り機を作ってもらわないと。また、絵を描いて持っていこう。
着々と領地改良されてくれればいいな。
そして、なんとなんと、ドリルさん、私のロイター板の絵でサスペンションのようなものを作り、馬車に取り付けることに成功しました。まだ、試作段階ということで、お兄さまとお父さまとドリルさんで、改良の話し合いをしていた。男の人って、馬車だけど、車がやはり好きなのね。男のロマン?なのかな。
これで王都まで、お尻が痛くならなければ良い。お父さまやお兄さまが帰るまでにクッション作っておこう。痛くならない、防止策。




