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エルザとルイージの物語 エピソード3

なし

二人でたくさん泣いた後、エルザはルイージに言った。

「私、ルイージのお父さん、お母さんに会ってみたい。」

突如としてルイージの顔が引き攣る

「そんなのダメだっ」

ルイージは大声を出していた。

エルザは大きな声にびっくりして、顔を強張らせてしまった。

面食らっているエルザを見て、すぐにルイージが謝った。

「ごめん。大声を出して。でも、僕の父親はとても酷い状態で、お母さんにも怒鳴ることがある。だから、君を会わせたら、君に酷い事を言ったり、怒鳴り散らすかも知れない。そしたら、、、 父親が君を傷つけたら、僕は父親を許す事が出来ないと思う。だから、だから、怖いんだ」

ルイージの目は激しく左右に動き、エルザにもルイージが動揺している事が伝わった。

しかし、エルザは言った。

「私のことを大切に思ってくれて、ありがとう。でも、私ね、私、傷付いても構わない。

怒鳴り散らされてもいいの。だって、あなたの事が好きだから。」

ルイージを見つめるエルザの目は、まっすぐで、力強く、そして優しかった。


ルイージは、エルザに気持ちを伝えて貰って、舞い上がる気持ちだったが、エルザを父親に会わせる事に強い恐怖心、恐れ、抵抗を感じた。ダメだ、、、。そんなこと出来ない とルイージが呟いたが、エルザは


「私ね、ルイージがとても大好きなの。この先も一緒いたい。私、ルイージのお父さんに会えなかったら、この先、ずっと後悔すると思う。

どんな人だったんだろうって、知らないまま、ずっとずっと後悔すると思う。未来のことは、誰にもわからない。でも、もし、この先もずっと一緒にいられるなら、きっと、大変なこと、困難なこと、乗り越えないといけないことはたくさんじゃないかも知れないけど、出て来ると思う。私、その時に逃げたくないの。二人で一緒に乗り越えていきたい。だって、私たち、もう恋人だよね?」


尋ねたエルザはどこか不安げで、ルイージの気持ちを確認しているようだった。

その時、ようやくルイージは気がついた。

自分自身の気持ちをまだエルザに伝えていなかったことに。

ルイージは、力強く言葉を発した。

「僕もエルザがとても好きだ。」

ルイージは拳を握り締める。でも、だから、君を傷つける訳にはいかない。」

エルザは、ふっと吐息を漏らし、少し俯いた。

「人を好きになったらね、きっといつかは傷付くと思うの。例えば、この先、ずっと一緒にいられても、誰も最期は一緒にはいられない。

でも、私は、ルイージが好きで、それで傷付くのなら、私、それでもいいって思えるの。

ううん、もしかしたら、私はそんなに強くないから、つらいかも知れないし、しんどいかも知れない。でも、こんなに人を好きになれたんだって、こんなに好きになれる人に出逢えて、私はラッキーなんだって、きっといつか思えると思う。」

エルザは再度、ルイージを見つめた。

「お願い。ルイージのお父さんと、お母さんに会わせて。」

エルザの心はかたまっているようだった。

でも、ルイージの心は揺れていた。

ルイージは、二、三日考えさせて欲しいとエルザに伝えた。そして、別れ際、エルザを抱き寄せてから、

「ありがとう。僕の答えが出たら、また来るよ。」

とエルザに伝えた。

ルイージは一人、自分の部屋のベッドに横になり、考えていた。

エルザが作ってくれたお弁当を一緒に食べながら、笑い合った瞬間、瞬間が、走馬灯のように頭の中を流れて行く。


(すると、隣の部屋から、向こうへ行ってくれ!と母親に怒鳴る父親の声が聞こえた。


母親を心配して、様子を見に行くと、台所に移動した母親は、お皿を洗いながら、泣いていた。


また、父さんに怒鳴り散らされたの?

と、母親に尋ねると、大丈夫よ、ごめんね、心配かけて、と母親が答える。

母さん、俺、大学を卒業したら、一生懸命 働くよ。少しかも知れないけど、家計も助けられると思う。

だから、父さんと別に暮らすことも考えてもいいんじゃないか? 母さんが辛そうで、あまりにも、かわいそうだ。ルイージが言うと、


違う 違うのよ、そんなんじゃないの。

と母親が唇を噛み締める。

ごめんね。心配かけて、私は大丈夫だから、、、。もう遅いから、寝ましょうと母親は台所を後にした。


ルイージは自室のベッドに横たわったが、今日も母親を助けられなかったという無念さから、

気が付くと、涙を流していた。)


きっとエルザのことも守れないに違いない。

なし

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