双子の騎士
ドゴォオ!!と音をたてながら冒険者ギルドの壁は壊れた。
「おい!なんだあれは。」
「キャアアァア!」
「騎士を呼べえええ!」
市民は悲鳴や助けを求めたりと凄いことになっていた。
「ダウスこのまま突っ切ってリミの森に行くぞ。」
「あぁ、了解した。」
俺達は市民たちが戸惑っている間にしれっと城壁を壊して森に逃げた。が、目の前に2人ほど赤いマントを着たやつが来た。
「待ちたまえ。お前らを拘束する。」
「最悪、殺してでも構わない。」
こいつらは王国騎士序列『15』と『19』のムウとノウの双子だ。たまたまこの近くで警備でもしていたのであろう。
「ダ...ロメス!俺がやる。」
「シ...ルメス!先行ってるぞ。」
流石ダウス一瞬で俺の考えを読み取ってくれた。
「瞬間!」
ダウスは一瞬にして消えてしまった。
これは俺が俺の行ったことのある場所をシウスと共有してその場所に飛ばしたということだ。ちなみにロメスとルメスは即興でつくった偽名だから王国騎士の奴らは俺らがシウスやダウスということには気づかないだろう。
さて、俺はこれで2対1になったわけだが。
「ふん、愚か者め。」
「お前を捕らえてあいつも捕まえてくれるわ。」
こいつら強いんだが時々情緒が不安定なのが影響で序列が低いんだよな。
まぁ、ここでシウスということはバレたくないんで特殊魔法は使わずに通常魔法で戦いますかね。
「燃えろ!」
「何!詠唱破棄だと!」
「こいつ強いぞ。」
あ、いつもの癖で普通に使っちゃった。
詠唱破棄ができるのはこの国だと騎士序列30までなんだよなぁ。
「しかもこいつの炎熱すぎるぞ!」
「このマントでも防ぎきれないのか!?」
マントが特殊なのかな?
「心眼」
ー血のマントー
効果 装備者に火炎耐性を付与する
脱ぐと効果は消える
なるほど。あのマントを剥げばいいわけか。
「強奪」
「うわっ!」
「マントが!」
おれの右手にはあいつらが着ていた赤いマントがある。
「殺しはしないから安心しろ。凍れ!」
双子は全身凍結して動かなくなってしまった。
「よし。このマントは貰ってくぞ。」
このまま立ち去ってもいいがどうせなら悪戯してから逃げよう。
「ペンで...こうして...こう。」
双子の顔にそれぞれバカ、アホと書いていおいた。
まぁ氷の上だし溶けたら消えるだろ。
「じゃあな。瞬間。」
俺が消えた後、そこに残ったのは落書きされて凍った惨めな騎士だった。




