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りんけーじ99 海の女神再降臨?

りんけーじ99 海の女神再降臨?


案内役にローリィと更に護衛役にリヴァイアサンも加わった俺たちは、無敵だった。

その後、出てくるモンスターをものともせず、目的地にずんずんと向かった。

暗黒の海溝をぽうっと発光するローリィを先頭に、スフフシェルが生息するという深淵部へと進んで行った。

「もうすぐ、着くっぽ!」ローリィが後ろを振り返った。

「何かいるっぽ!」ローリィの先の方を見ると、真っ暗闇の中に小さな光が見えてきた。

「…!」その小さな光は、何かを言って手を振っている様だ。

光に近づいていくと、段々と光の輪郭がはっきりしてきた。

「ああっ!」と、凜が叫んだ。

手を振っていたのはマリスだった。

「おおーい!みんなー、大丈夫かー、待ってたでー!」マリスは満面の笑みを浮かべていた。

 光り輝くマリスは美しかった。そして神々しいオーラに包まれたいた。

「あんたー!どこいってたのよー!」鈴乃が手で口を囲み叫んだ。

「すまんなー、リヴァイアサンの咆哮の渦潮に巻き込まれて、みんなとちりじりになってしもて…、せやけど、わらわを打ち負かした、あんたらなら、きっとここに辿り着くやろうと思って、ここで待ってたんやー」マリスは綺麗な光を帯びながらふわっと近づいてきた。

「ああ、マリス様だっぽ!」ローリィは、安堵の表情を浮かべた。

「うう..マ、マリス!貴様、ここであったが運の尽きだ、今日こそは、この深海の魔王であるリヴァイアサン様が、海の女神を名乗る貴様を水底に葬ってやるぞ!」少女の姿のリヴァイアサンは禍々しい光に包まれながら叫んだ。

「えるおやぶーん!」マリスは、リヴァイアサンを全く気にも止めず、えるの腕にしがみ付くと、頬をすりすりと擦りつけた。

「何をやっておるのじゃ!離れんかマリス!」凜が、眼を三角にしてマリスに人差し指をぶんぶん振った。

「ま、まり…」リヴァイアサンは、丸い目をして、言いかけた。

「マリス離れなさ…」凜の様子を見たえるがマリスの方を見た。

その瞬間、マリスの瞳がチャンス!とばかりキラリと光り、えるの唇に軽くちゅっと、自分の唇を合わせた。

えるは目を大きく見開いた。

「…」その光景が凜の瞳の中でチカチカとスパークを明滅させながら、スローモーションで流れていくのを感じた。

「…な、な、何をやっておるのじゃ」真っ赤になった凜はわなわなと震えた。

そんな、凜を見ていたマリスは「いややわ!大親分、誤解せえへんように!これは挨拶兼スキンシップです!」と言うと、ペロッと舌を出した。

「だ、だって、い、今ちゅって、えるにちゅちゅちゅって…」凜は><目になって両手をジタバタと振り回した。

「しゃーないなー、じゃあ凜様にも!」と言うと、マリスは一瞬で凜に近づくと、凜の顎をひょいと指で持ち上げた。

「あ、ああ..」凜の中で一瞬、時間が止まった。心臓の鼓動だけがトクトクとやけに響いた。

「フフ」とマリスは微笑むと、凜の唇をぴたっと塞いだ。

「…!?」凜は訳が分からず、硬直して小刻みに震えた。

「マリスさん大胆..」顔に当てがった指の隙間からあかねが赤くなりながら覗いていた。

「な、何をやっているんだマリス!」えるが真っ赤になりながら叫ぶと同時に、マリスはえるの尻尾で、ビシッと叩き飛ばされた。

「あーっ、おやぶーん…!」と言う叫び声を残し、マリスは海のお星さまとなった。

「ひとで…?」ヴァールが呟いた。

「マ、マリス!?」リヴァイアサンは、一連の流れの中で、呆気に取られるしかなかった。


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