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りんけーじ93 ローリィ救出計画

りんけーじ93 ローリィ救出計画


「いやぁぁ、ローリィ!」悲鳴にも似たあかねの絶叫が響き渡る。

 俺は頭を抱えて震えた。

「ローリィを助けなきゃ」

「どうすればいいんだ」

「考えろ!考えろ!俺」

「あの巨大な、リヴァイアサンにどう立ち向かえば」

「巨大なヤツの中にローリィはいる」

「早くしないと、消化されちまう」

「巨大なヤツの胃袋に」

「巨大な洞穴の様な」

「巨大な洞穴…」

「そうだ!」

「一か八か」

俺の頭にある作戦が閃いた。

「える!聞いてくれ」

俺はえるに、話しかけた。

「何でしょう?円正寺さん?」えるは長い首を振り返った。

みんな俺の方に注目した。

「これから、ローリィの救出作戦を始める!」

「その作戦は…」俺はみんなに作戦について説明した。

「ふ~む、ローリィを助けるには残り時間を考えると、その手でいくしかないかのう」凜は顎に手を添えた。

「かなり、無謀な作戦ね、一歩間違えば私たちは全滅だわ」鈴乃が目を閉じた。

「でも、ローリィちゃんを助けるのに他の手はあるでしょうか?」あかねは、覚悟した様に涙を貯めた目を見開いた。

「思いっきり、暴れてやります」ヴァールは、拳を作った。

「いざとなったら、わたしが、皆さんを解放します」えるが首を振った。

「しょーがないわね、呉越同舟、一蓮托生とも言うし、やるだけやってみましょう!」鈴乃は皆の意見を聞いて頷いた。

そうこうしているうちに、リヴァイアサンは俺たちの方へ、邪悪な牙を向けて突っ込んできた。

「よしっ!そうと決まれば、える!行くぞ!みんなは振り落とせれない様に!」俺はえるに合図をした。

「了解」みんなから返事が返ってきた。

えるは、リヴァイアサンから逃げていた泳ぎを反転させた。

「バカメ、キデモクルッタカ!」えるの動きを見てリヴァイアサンは、不気味に光る赤い

目を細めて喜々とした。

「行っけー!」俺はえるの首に触れ、舵を取った。

リヴァイアサンが真正面に見えた。

邪気に包まれ、何と大きく、おどろおどろしい、異界の魔物なのだろう。

その魔物が不気味なこの世のものとは思えない様な咆哮を上げて大きな口を開けた。

えるがとても小さく見える。

「よしっ!今だ!」俺は、えるに向かって叫んだ。

「瞬間、加速!」えるは、水中とは思えない速さで、動き、回転しながら、リヴァイアサンの口の中に突っ込んだ。

「きゃあぁ」上下左右が判らない。

 俺たちは大量の海水と共に、まるで巨大なダムの排水口の様なリヴァイアサンの口の中に、吸い込まれていった。


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