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りんけーじ72 男に戻れる?

りんけーじ72 男に戻れる?


 塩焼きも、テラ・ゴストムは外側はこんがり焼け、中身は白身でホクホク、程よい塩味と魚の甘味が口の中に広がった。

 ポテスト・ポリパスの塩焼きも、噛み応えがあり海の風味がした。

 次にそれぞれのフライに、この地方の特産らしい柑橘系のシュラムの果汁を絞り、塩を振っただけのものだが、揚げたてのサクサクの衣と中身が新鮮でふっくらした感触が魚類のうま味を最大限に引き出し、単純な塩と、シュラムの酸味と相まって、美味しい!

「うーっ、もうお腹いっぱいね!」鈴乃ががたっとテーブルに突っ伏した。

「も、もう食べられません!」あかねが×目で答えた。

確かに、釣れた獲物も巨大だったので、料理もいっぱいになったが、みんなお腹を空かせていたし、料理もうまかった、最後に残った分は、えるとマリスがドラゴンフォームに戻り、何とか平らげることができた。

 マリスに言われた通り、海の幸に感謝した。

「もう動けんのじゃー」仰向けに寝っ転がった凜は、えるの膝枕で、ぱんぷくりんに膨れたお腹を擦っていた。

「あー!凜様ズルい!わらわも親分の膝枕!!」マリスが><目になって両手を振ってジタバタしていた。

ドラゴンの膝枕も海の女神と奪い合い…ちょっと考えると妙なシチュエーションである。

「フフフ、あららちょっとお行儀悪いですね..それにしても、美味しかったですね」2人のやり取りを見ながらヴァールが微笑んだ。

 俺は、気になっていたことをマリスに尋ねた「マリス、男に戻る方法について教えてもらいたいんだけど…」

マリスは真顔に戻って言い出した「うーん..ゲルトルフード草の件やね」

「えっ!?円正寺君、男に戻っちゃうの?」鈴乃は驚いた顔をした「女のコモードがカワイイ

からこのままでいいじゃない!」

―――どこかで聞いた事がある様なセリフだった。

「海の女神一族に伝わる古い言い伝えなんやけど、えーっと、あれは確か、深い海の底におるスフフシェルの中にできるスフフパールを煎じ薬にするんやけど、満月の夜の午前0時になると青白く光るんや、それを飲むと、ゲルトルフード草の効果を無効にできるんやったかな!?」マリスは左手の人差し指を顎に置いて答えた。

「!?って何だよ!」俺はマリスに訴えた。

「済まんけど、古い言い伝えやから、確実ではないのやけど…わらわが知っているのは、これだけや…」マリスは済まなさそうに答えた。

「深い海の底?スフフシェル?そんなのどうやって取りに行くんだよ!!」俺は頭を抱えた。

「せやね、あんたや無理やろね…しゃーない、生半に伝えたわらわも悪いんやから、探すの手伝うで!」マリスは、目を閉じ、はぁ~とため息を着いた。

「わたしも、手伝います!」話を聞いていたヴァールが両手を自分の胸の前に置いて鼻息荒く言った。

「深海探検か面白そうじゃのう、われも加勢するぞ!のう、える」凜が膝枕越しにえるの顔をみた。

「はい!マスター」えるは、凜に答えた。

「わくわくしますねっ!わたしも、参加しますっ!」あかねも話に乗った。

「しょーがないわね、今の円正寺君もいいけど、異世界探検部としての活動ね!」鈴乃が同意した。

こうして、俺たちは、深海のスフフシェルを探すべく、マリスに先導してもらい次の冒険に進むことになった。


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