りんけーじ51 JKヴァール
りんけーじ51 JKヴァール
岸町京子がカララと教室のドアを開けて入ってきた。
後ろに女生徒を連れていた。
一瞬教室がザワついた「おー美人!」「かわいい♡」「外国人?」「何か、肌が透けてない!?」。
岸町京子はくるっと後ろを向き黒板に名前を書き始めた。書き終わると、教壇に両手を着いた。「あー、今日は転校生を紹介する。それでは、本人から自己紹介してもらう」
「わたしは、明花 ヴァールと言います。A組の明花 凜さんの外国の親戚になります。皆さんよろしくお願いします」ヴァールはぺこりとお辞儀をした。
岸町京子がヴァールを見たあと、教室全体を見渡した。「と、言うことだ」「なお、明花
は、見てのとおり特異体質で日中は体の組織が透けて見えるが、特に体に異常は無いそうだ。みんな、よろしくな!」
ヴァールは再びペコリとお辞儀をした。
「座席は、円正寺の隣だから、面倒を見てやってくれ。」岸町京子は俺をちらりと見て隣の空いた席を指差した。
ヴァールは指示された隣の席にカタッとに座ると、俺を見てニコッと微笑んだ。
―――もう一つの世界から戻る際、ヴァールも、付いて来た。
凜の外国の親戚と言うことで、凜の家でえると一緒に暮らすことになった。
設定については、えるがドラゴンの力を使い世界の因果を、ちょこっとだけ変え、ヴァールは、この世界と繋がることになった。
凜の家はかなり大きく、部屋にも余裕があるらしい。
年格好が大体高校2年生くらいだったので、2年生に編入したのである―――
休憩時間になると、早速クラスの女子たちがヴァールの周りに集まってきた。
「明花さんって、かわいいねっ」「外国から来たなんて大変ね!」「ヨーロッパ系?」「何かわからないことが有ったら、何でも聞いてね」「透き通る肌がきれい」「幻想的で、この世の者とは思えない様な雰囲気があるわね!」
幽霊だから当然である。女子たちの反応を聞きながら俺はそう思った。
ヴァールは、大勢に囲まれてちょっと困惑した様に、チラッと俺の方を見た。
「それじゃあ、ヴァール。学校をちょっと案内するから、行こうか?」俺はヴァールを促し席を立った。
ヴァールはちょっとほっとした表情を浮かべ、そそくさと俺に付いてきた。
「円正寺、いきなり明花さんを、名前で呼び捨てなんて大胆!」「二人は知り合いなの!?」
ヴァールを取り囲む女子たちを後に、教室を出た。




