りんけーじ44 鋼鉄のカタツムリ
りんけーじ44 鋼鉄のカタツムリ
ヌルヌルに埋もれていく美少女逹を見ていると、な、何かエロい…と、そんなこと考えてる場合じゃなかった。何とか脱出する術を考えないと!
俺は何とか、ベルシュフォードの剣を鞘から抜き、巨大なカタツムリに向けて剣を振った。「ゴット・ヴィント!」
剣は青い炎に包まれ、魔獣に直撃した。
その瞬間眩い炎が迸った。
だが、魔獣はビクともしなかった。
「くそっ!」俺は叫んだ・
「洞窟に巣食う巨大なカタツムリの様な魔獣がいると聞いたことがあります。確かヒュージ・アルミス・コチレアと言います」ヴァールが言った。「この魔獣は口から粘液を飛ばし、それで獲物も動けなくして、捕食するんです」
「ええ!?私達も餌なんですか?」あかねが言った。
ヴァールは頷いた。
ヒュージ・アルミス・コチレアは重そうな巨体を揺さぶりながら餌に有りつこうと徐々にこちらに近づてきた。
心なしか喜々としてやがる。
「何か、弱点はないの?」鈴乃が尋ねた。
「はい、確か、カタツムリ属と同じで塩分に弱かったと思います」ヴァールが答えた。
こんなところに塩は無い。
「ふーん、塩ね」鈴乃が呟いた。くっ。杖さえ、引き出せれば….。
鈴乃の杖を持った右手はスライムの中に埋もれていた。
その間にも巨大なカタツムリはどんどん迫ってきた。
えるは炎をやたらに吹いていたが、効かないことがわかると、下を向いてしまった。
遂に巨大カタツムリは、目前の迫り、触手を伸ばして、凜を捉えた。
「カタツムリに食われるなんていやー!助けてー!!」触手に捕まった凜が泣きながら叫んだ。
える涙を浮かべて、必死に凜を助けようとしもがいていたが、もがけばもがくほどスライムの中に引き込まれていった。
「いやぁー!」あかねが叫んだ。
俺も必死に剣を振るったが太刀打ちできない。
凜…………….。
ヒュージ・アルミス・コチレアは凜を口に持って行き、遂に凜を頭を飲み込んだ。
くそーっ、これまでか。涙が頬から流れ落ちた。