りんけーじ40 実力テストとダンジョン
りんけーじ40 実力テストとダンジョン
キーンコンカーンコン諸行無常の鐘が鳴る…
「はーい、時間だー。テスト用紙を裏返して後ろから前に回せー」岸町京子が、教室を見回しながら言った。
「ふーっ。ようやくテストが終わったー」天井を見上げながら思わず叫んでしまった。
テスト後ホームルームが終わると、よろめきつつ、部室に向かった。
カララ…と部室のドアを開けると、疲労困憊のあかねと、机に突っ伏した凜とそれを見守るえるがいた。
空いてる机に鞄を置き座り、「みんな、無事かー?」と俺は声を掛けた。
すると、凜がむくっと起き上がり「もう、われはHP0じゃ~、あかねー!回復じでぐでー!」凜が涙目であかねに訴えかけた。
えるは、よしよしと凜の頭を撫でた。
その時、鈴乃が部室に入ってきた。
顔をみると目の下に隈を作っていた。
テストはみんな何とか、乗り切ったようである。
鈴乃もふらふらと歩き、パタッと席に座ると。ふうっと溜息をつき、「さすがに今日は疲れたわね」と、灰になっていた。
「今日は、これで解散して、明日から活動を再開しましょう。」と言うと、徐に席を立った。
みんな、それに続いて席を立った。
次の日、俺たちは、もう一つの世界の街はずれの遺跡に向かった。
木々の間から光が差し込むに小高い丘を登っていくと、崩れかけた古城が現れた。
「ここじゃな!える」凜がえるに尋ねると、えるはニコッと微笑んで頷いた。
「入口はどこかしら?」鈴乃が城の周囲を見回しながら言った。
皆で手分けして入口を捜していると、あかねが「せんぱーい。ここはどうでしょうかー?」
叫んで手を振っている。
みんなであかねの方に行って見ると、1か所レンガが壊れて中に入れそうな場所があった。
「崩れそうで、危なくないかのう?」凜が穴を覗いた。
「中が何も見えないですね...」あかねが凜にしがみ付きながら言った。
「こんな時は私に任せて!」鈴乃がウィンクして、「ルークス!」と叫んで魔法の杖を振ると、ポッと杖の先に灯りが灯った。
鈴乃が杖を穴の方に向け、そちらを見てみると、地下に続く階段になっている様だった。
「よし、行きましょう!」鈴乃を先頭に中に進んだ。
入口は狭かったが、中に入り階段降りて行くと、巨大な空洞が広がっていた。