りんけーじ300 フェニックスの最後
りんけーじ300 フェニックスの最後
「お待たせしました!」ブラックホールから飛び出したえるとマリスは、人間形態にメタモルフォーゼした。
「えるーっ」凜はえるに駆け寄ると抱き着いた。
「マリス?大丈夫?」鈴乃がマリスに尋ねた。
「ああ、このとおりやで」マリスはポンと胸をたたいた。
「よかったわ!」鈴乃がほほ笑んだ。
「おのれ!ブラックホールを消滅させるとは」フェニックスは悔しがった。
「こっちは、どうなんや?」マリスはフェニックスの方を見た。
「ヴァールがウンディーネを召喚して、攻撃しているところよ。でも、あと一歩といったところね」鈴乃が説明した。
「ふむ、火には、水攻めか」マリスは顎を撫でた。
「よしっ!わらわも、加わるか」マリスは、右手を上げた。
「フリオザウ・グッタル・モンデ!」そう叫ぶと、マリスの右手の人差し指には海水が渦を巻いた。
マリスの作った海水の塊は、やがてギュルギュルと音をだしながら回転する、巨大な球となり、電気を帯びた。
「海の神たる海竜の力を見よ!」マリスはそう叫ぶと、高くつき上げた右手をフェニックス目掛けて振り下ろした。
マリスの作った水球は、フェニックス目掛けて飛んで行った。
フェニックスもフレイム・ボムで応戦したが、水球にことごとく、飲まれていった。
「みんな、伏せろ!」マリスが叫んだ。
俺たちは頭を抱えて地面に伏せた。
炎の化身フェニックスが、巨大な水球にぶつかった瞬間、水蒸気爆発が起こった。
「キェエエエエ」とフェニックスの叫び声が響き渡り、地面を揺るがす爆発音と共に、爆風と大量の水しぶきが周囲に飛び散った。
周りはもうもうと立ち込める水蒸気で、見えなくなった。
しばらくすると、静寂が訪れた。
俺は、顔を上げた。
最初は、水蒸気の霧で何も見えなかったが、徐々に消えていった。
「もう大丈夫やで」マリスの声が聞こえた。
鈴乃たちも、顔を上げた。
「あ、あれ」あかねが、フェニックスのいたあたりを指さした。
見ると、オレンジ色のマントを身に着けた少女が倒れていた。
「大丈夫?」ヴァールは少女の所に駆け寄ると抱きかかえた。
「ううう…」少女はピクリと動いた。




