りんけーじ298 ブラックホールの消滅
りんけーじ298 ブラックホールの消滅
ホワイトホールが巾着袋の様に閉じられると、そこから、放出されるものは無くなった。
「さあ、これでOKや」マリスは、満足気に言った。
「マリス。これで、ブラックホールの勢いもとまるのですか?」えるがマリスに質問した。
マリスは頷いた。
えるは周りを見回すと、確かに重力の流れは収まっている様に感じた。
「親分、ブラックホールが消える前に戻るで!」マリスは踵を返した。
えるも後に続いた。
「ブラックホールが消えるのですか?」えるはマリスに尋ねた。
「せや。ブラックホールが消えたら、クラインの壺の中にとじこめられたのと同じや」マリスはえるに説明した。
「つまり、同じところを永遠にクルクルと」えるは横を飛んでいるマリスの方を見た。
「そうなりますさかい。あの出口が消える前に何とか、脱出せなあきまへんのや」マリスは受け答えた。
マリスとえるは、ひときわ黒く見える点を目指して急いだ。
その頃、フェニックスのブラックホールは、急激に吸引力が弱まっていた。
「シールドへの浸食が、少なくなってきている」あかねが叫んだ。
「くっ。どうなっているのだ」フェニックスは、悔しがった。
「えるとマリスの作戦はうまく行ったみたいね」鈴乃が杖を構えなおした。
「よしっ!今なら、攻撃の好機やな」凜が叫んだ。
「ヴァール!ウンディーネを召喚してくれる?」鈴乃がヴァールの方を見た。
「わかりました」ヴァールはそう言うと、ウンディーネを召喚した。
「ウンディーネ。サジータ・アクアティカ」ヴァールは右手を振り上げると、フェニックスの方に向けた。
ウンディーネは、頷くと、無数の水の矢を上空目掛けて、打ち上げた。
勢いよく上がった矢は、やがてフェニックス目掛けて、降り注いだ。
「うわぁぁぁ」フェニックスは叫び声を上げた。
フェニックスの体に水の矢が当たる度に、ジュウジュと音がした。
「効いてるっ」あかねが叫んだ。
フェニックスのブラックホールは徐々に縮小し始めた。
「えるとマリスは大丈夫なの?」鈴乃は2人を心配した。
「あかん、急がんと、ブラックホールが消えかかっとる」マリスは飛行スピードを上げた。
えるも、同調した。
尚もブラックホールは小さくなり、卓球のボールほどの大きさになった。
「早く早く」あかねは祈った。
遂にブラックホールは消滅した。




