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りんけーじ290 グリフォンとの対決

りんけーじ290 グリフォンとの対決


サラマンダーはグリフォンの素早い急降下に対応できなかった。

「ああ、危ない!」ヴァールが叫んだ。

「デーフェンシオ!」あかねが咄嗟にシールドを展開した。

グリフォンは、ギリギリのところで、あかねが張ったシールドをよけた。

「アル姉さま。あのシールドが邪魔ね」イルの声がした。

「そうね、イル」アルが答えた。

グリフォンは、あかねに攻撃の目標を変えた。

「そうはいくもんですかっ!」あかねは両手を広げた。

「デーフェンシオ!」あかねが叫ぶと、バリバリと音を立てながら、シールドが展開された。

グリフォンは、あかねのシールドを嫌がった。

「まったく、邪魔ねイル」アルの声がした。

「そうね、まったく邪魔ねアル姉さま。

「じゃあ、あれを、出しましょうイル」アルが言った。

「そうね、アル姉さまあれを出しましょう」イルが答えた。

グリフォンは、再び空中に高く舞い上がった。

「トルネード・クロウ」アルとイルの声がした。

グリフォンは両方の獅子の前足を出すと、回転を始めた。

その回転は徐々に速くなり、空気が巻き込まれていった。

やがて、空気は空中に浮かぶ竜巻となった。

竜巻の先からは、グリフォンを鋭い爪が出ていた。

そして、あかねのシールド目掛けて、竜巻は飛んで行った。

「気をつけて、あかねちゃん」鈴乃が叫んだ。

あかねは「はい」と頷くと、両足を踏ん張った。

竜巻がシールドに激突すると、バチバチと物凄い音がした。

「くうぅ!」あかねは片目を閉じ、両手を広げた。

「もう少しねアル姉さま」イルの声がした。

「そうね、イル」アルの声がした。

「このぉ!」あかねはシールドを展開している両手に力を込めた。

ビキッビキッという音がして、シールドに亀裂が入り始めた。

あかねの額から汗が滴り落ちた。

「このままじゃ、破られる!」俺は叫んだ。

「風には、風だ!」俺は咄嗟に動いた。

剣を抜くと「ゴッド・ヴィント!」と叫んだ。

ソードから沸き起こった強力な風は、トルネード目掛けて飛んで行った。


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