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りんけーじ257 ワームホール

りんけーじ257 ワームホール


「それは何より」ミーはシュルッと動いた。

「向こうでの仲間も増えたみたいだね」ミーはヴァールとマリスの方を見た。

「おーミーはんか!久しぶりやな」マリスはミーに挨拶した。

「元気そうだね。マリス」ミーは前足で自分の顔を撫でた。

「今日は、どうしたんですか?」ヴァールが尋ねた。

「実は一つ懸念があってね」ミーは顔を撫でていた。

「これは、想定外の出来事なんだが」ミーは前置きして続けた。

「君たちがこっちの世界とあっちの世界を行き来しているうちに、どうやらワームホールのようなものができてしまったらしいんだ」

「それってどういうことだ?」俺はミーに質問した。

「つまり、この世界とあちらの世界をつなぐ道の様なものができたってこと?」鈴乃がミーに確認した。

「そうらしいんだ」ミーは首を縦に振った。

「それがどういう影響を及ぼしているんですか?」あかねがミーの方を見た。

「つまり、その道を使って、あっちの世界から、こちらに来ている者がいるらしいんだ」ミーは前足を舐めている。

「というと、あちらの世界から来ている者が危険な者であれば問題ね」鈴乃は右手の人差し指を顎に添えた。

「うん」ミーは肩を舐め始めた。

「そこで、君たちに、こちらの世界に来た者が、危険なものでないか確認してもらいたいんだ」ミーはじっと涼乃の方を見た。

「でも、どうやって、あちらの世界から来た者だとわかるの?」鈴乃は右手で拳を作ると、顎に当てた。

「あっちの世界から来た者には、こちらに来ると独特のオーラが漂うんだ」ミーはあくびをした。

「そのオーラはこちらの人間じゃ見ることはできない」ミーは続けた。

「あっちの者つまり、える、ヴァール、マリスにしか見えない」ミーは伸びをした。

「つまり、3人だったらわかると」鈴乃がミーの頭を撫でた。

「そうなんだ。それでこっちの世界に来ている者が怪しいものじゃないか、確かめてほしいんだ」ミーはゴロゴロと喉を鳴らして、鈴乃の手に頭を擦り付けた。

「ワームホールは君たちが行き来している場所付近に発生している様だ」ミーはマリスの方を見た。

「すると、この学校の付近やな」マリスは周囲を見渡した。

「それじゃあ、よろしく」ミーはそう言うと、くるりと反転し、風と共に消え去った。

その瞬間、再び時が動き出した。


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