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りんけーじ256 にゃんやん喫茶とミー

りんけーじ256 にゃんやん喫茶とミー


いざオープンすると、最初はポツポツと言った感じの客入りだったが、徐々に混雑してきた。

「忙しくなってきたにゃ」鈴乃が手で汗を拭った。

みんなたどたどしかった、接客対応も慣れてきて、スムーズにできる様になってきた。

客の合間をすり抜けて、ドリンクやフードを運ぶ手際も良くなってきた。

「皆さんウェイトレスと板についてきましたにゃ」あかねが、テーブルの上を片付けていた。

「うむ、我はこんなこともできるにゃ」凜が両手いっぱいに、ドリンクやフード抱えて運んで来た時だった。

「うわっ!」足許が見えない凜は足がもつれて前のめりになった。

「あっ!」とホールにいたみんなが叫んだ。

凜の持っていたものは、前に投げ出された。

その瞬間、えるが凜の前に入った。

そして、投げ出されたコップや皿をバランスよく、キャッチして行った。

それは、常人ではできないドラゴンゆえの俊敏さだった。

そして最後は両手を広げると、倒れそうになった、凛を胸で受け止めた。

「ますたー、大丈夫ですかにゃん」

えるはすべてを受けとめると、何も無かったように、ふるまった。

一連の流れを見ていた、周りの人々はあっけに取られた。

「える、我としたことが、すまぬにゃん」凜は涙目になってえるを見つめた。

「大丈夫ですよ、ますたーにゃん」えるは凜に優しくほほ笑んだ。

「凄い!」「今の見た?」来客は口々に呟いた。

えるのファインプレーもありその後は何もなく、運営できていた。

その時、一陣の風が吹き、窓をゴオッと揺らした。

世界の時間は止まり、動けるのは異世界探検部のメンバーだけだった。

「何事にゃん?」俺はあたりを見まわした。

すると、ドアから一匹の黒猫が入ってきた。

「ミーだ!」俺は直ぐにわかった。

「やあやあ、久しぶり」ミーは直接脳に語り掛けてきた。

「何だい?ミー」俺はミーに問いかけた。

ミーは体を舐め始めた。

「今日は、君たちが、お店を開いているから見に来たんだ」ミーは前足で顔を撫でながら答えた。

「その後の、異世界ライフはエンジョイしてるかい?」ミーは細長い瞳で俺の方を見た。

「まあ、何とか」俺はミーの頭を撫でた。


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