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りんけーじ25 岩石地帯

りんけーじ25 岩石地帯


「よーし、今日も魔獣を探しましょう!」鈴乃が掛け声を掛けると「おー!」とメンバーから応答が返ってきた。

今回は、街を出て探してみることにした。

街を出ると、荒涼とした岩石地帯に出た。

上からようしゃなく照り付ける日差しがまぶしく、乾いた土の臭いがした。

日向と岩陰とのコントラストがくっきりしている。物音は俺たちの、砂利を踏む音と、息遣いだけだった。

「見渡す限り岩ばかりのところね」鈴乃が周りを見回しながら言った。

岩石のアーチや、まるで何かに研磨されたような滑らか岩肌の回廊など不思議な光景が広がっていた。

そのとき、カラカラっと、小石が崩れた。「ひぃいいっ!」と、言って、凜があかねの後ろに隠れた。

「凜さん大丈夫ですよ、わたしが魔物からお守りしますっ!」あかねが凜を見てほほ笑んだ。

「あ、あかねは頼もしいのう」凜があかねにしがみ付きながら言った。

そのまま、歩みを進め行くと、古い今にも崩れそうな石碑が立っていた。

何か文字が刻まれているが、風化してまったく読めない。

「私の魔法の杖を使って、解読してみましょう。」と、鈴乃は言いうと杖を石碑に向かって構えた。そして、鈴乃は杖で円を描く様に動かし「ディシフェリング!」と呪文を唱えた。

 すると、石碑から光の文字が浮かびあがった。日本語だ!

俺は文字を読んだ「何々…太古の森が生い茂る、水の豊かなこの地にフェルゼン・ゴリウムが突如現れ、一晩のうちに全てのものを岩に変え、荒涼した不毛の大地とした」

「われはブロンクホルスト。この地の魔法使いなり。わが魔力のすべてを用い、かの魔物を討伐せしめんとするものの、倒すに至らず封じ込むるに至った。しかし、かの物の魔力は消えず、この地は荒涼としたままなり。われも齢を重ね、この身が滅ぶとも、わが魔力が続く限り、かの魔物をこの石碑をもって封じ込めん」

俺は続けた「この石碑が崩れる時、わが魔力は潰え、かの魔物が再び地上現れ、災厄をもたらすなり…後世に、偉大なる力を持つ者が現れることを信じ、かの魔物を倒さんことを、唯々乞い願うなり…」石碑は終わっていた。

「ふーん、昔の魔法使いが、ここに石の化け物が封印したってことね」鈴乃は言った。

「で、どうする?この下には魔物が眠っているけど」俺は返した。

「こっちの世界の魔法使いでも倒せなかった怪物ですよね?わたしたちじゃ無理じゃないですか?」あかねが肩をすくめた。

うんうんと凜が腕組みをして頷いた。

まあどう考えても相当ヤバイ化け物らしいから、触らぬ神に祟り無しか…。


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