りんけーじ245 夕食
りんけーじ245 夕食
恐ろしい伝説ですね」ヴァールが肩をすぼめて震えた。
ヴァールはパチパチと燃える焚火を見つめた。
「まあ、ずいぶん前の話なんやけどな」マリスは答えた。
やがて、日がとっぷりと暮れ、辺りは静まり返った。すると、どこかでフクロウがホーホーと鳴きだした。
「な、なんか、不気味ですね」あかねはそう言うと、焚火に木をくべた。「もっと、じゃんじゃん燃やしましょう!」
焚火が勢いを増した。
「そろそろ、おなかがすいたな」俺はお腹をさすった。
「夕飯にするかの」凜は、えるを引き連れて指輪を投げた。
「少し待っておれ!」そう言うと光と共に消えて行った。
しばらくすると、凛とえるが戻ってきた。
えるは、大きな袋を抱えていた。
「待たせたの!」そう言うとえるに袋を開けさせた。
中には、7つの大きな骨付き肉の塊が入っていた。
「さあ、これを焼くんじゃ」凜はそう言うとみんなに肉を焚火で焼かせはじめさせた。
「この、お肉どうしたんですか?」あかねが尋ねた。
「なあに、ちょっと一狩りしてきたんじゃ!と、いいたいところじゃが、家の冷蔵庫から持って来たんじゃ」凜はケラケラと笑った。
やがて、肉はジュウジュウと音を出して焼け始め、肉汁が滴ると香ばしいにおいが辺り一面に広がった。
「いいにおいね」鈴乃が匂いをかいだ。
「おいしそうに焼けてきたな」俺は、よだれがタレそうになるのを堪えた。
「肉が、分厚いからじっくり火を通さないとだめじゃ」凜がアドバイスした。
凜の助言どおり、みんな時間をかけてじっくり焼いた。
「そろそろですかね?」
あかねが凜に尋ねた。
「まだじゃ!」凜が答えた。
しばらくしてあかねが凜に再び尋ねた。
「そろそろですかね?」
「あと少しじゃ!」凜が答えた。
また、しばらくしてあかねが凜に再び尋ねた。
「そろそろですかね?」
あかねが凜に尋ねた。
「うん!ええじゃろ!」凜が答えた。
肉は表面に焼け目がついて、実に美味しそうに焼けていた。
「こんがり、焼けました!」凜が叫んだ。「これが言いたかったんじゃ」




