表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
235/294

りんけーじ235 アシュフォードの剣

りんけーじ235 アシュフォードの剣


「だってどう見たって、おかしいでしょ!あんなに地面が掘り起こされてるし、これぞ罠って感じだし!」俺は思わず叫んでしまった。

鈴乃は俺の方を見た。

「確かに―――」「確かにおかしいし、不自然だと思うわ」鈴乃は続けた「でも、今回この森に入ったのは、私たちの強化のためでしょ。だから、わざとヤツの懐に飛び込んで闘いを挑むのよ」

「ちょ、ちょっと、待った!」俺は鈴乃に反論した「この森に入ったのは、確か鈴乃さんの魔法強化のためだったよね?」

「あら、そうだったかしら?」鈴乃は右手の人差し指を顎に置いて首を傾けた。

「だから、やだやだやだやだ!」俺は地団駄を踏んだ。

「もう、多数決で決まったことだし、アイツにとどめを刺せるのは、あなたの電撃攻撃しかないの」鈴乃は俺の肩を両手でつかんだ。

「私たちを助けて」鈴乃はうるうるした目で俺を見つめた。

「そんなこと言ったって、結局ヤツと戦うのはオレじゃないか!そんなのやだやだやだ」俺は断固拒否した。

「ちゃんと、私たちがフォローするから安心して」鈴乃は俺の両手を掴んだ。

「わたしも、ディフェンスします」あかねが自分の胸に手を置いた。

「わたしも、四大精霊で、サポートします!」ヴァールも俺を見つめた。

「我らは、竜の力でヘビなぞ、蹴散らしてやるわ!のう、える、マリス」凜はえると、マリスの肩をポンポンと叩いた。

「みんな…」俺はみんなを見た。

「そんなことで、だまされないぞ!結局最後にアイツと戦うのは俺じゃないか」俺は、人差し指を前に出した。

鈴乃は、音の出ない口笛でごまかした。

「そこを何とか、お願い!」鈴乃は、俺に懇願した。

「それにヤツを倒せば、スーパー・ジャイアント・スネーク・スレイヤーの称号がもらえるわ」鈴乃は、瞳をキラキラとさせた。

みんなが俺を見つめた。

しばし、俺は考えた。

「わかった、わかったよ!直進しよう!」

俺は、釈然としなかったが、鈴乃の甘言に踊らされたわけでも、スーパー・ジャイアント・スネーク・スレイヤーに踊らされたわけでもなく、純粋にこのアシュフォードの剣の力を信じてみたくなったので、みんなの意見を受け入れた。

ただそれだけだった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ