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りんけーじ223 蜘蛛の弱点

りんけーじ223 蜘蛛の弱点


巨大な蜘蛛はじりじりと俺たちに近づいてきた。

体が蜘蛛の糸に張り付いて動けない。

蜘蛛の糸はもがけばもがくほど張り付いてくる。

「フハハハハ!無駄だ」蜘蛛は高らかに笑った。

「今日は、たくさん獲物が取れた。しばらくは餌を取らずに済みそうだ」蜘蛛は口からあふれ出る涎をぬぐった。

「くそっ!どうすれば」俺は考えた。

蜘蛛は巨体のわりにすばしっこい。

どうにか速い攻撃で蜘蛛に当てなければ。

「巨大とはいえ昆虫だから、この攻撃なら」俺はある考えが頭に浮かんだ。

ヴァール!水の精を呼び出してくれ」俺はヴァールに言った。

ヴァールは頷くと「ウンディーネ!」と叫んだ。

すると水の精がヴァールの掌からキラキラと現れた。

「何をしようと無駄だ!貴様らの攻撃は見切った」蜘蛛は言った。

「よしっ!この大気を真冬のように冷たくさせてくれ!

「わかりました!」ヴァールはそう言うと、ウンディーネに命じた。

「ウンディーネ!イーチェ・エクスペクタンス」

水の精は光をちりばめながらくるりと円を描いた。

すると、大気は冷たくなり、雪の結晶が舞い始めた。

「むぅ!?」蜘蛛は意表を突かれた様だった。

大気の温度は瞬く間に氷点下になった。

「しまった!」蜘蛛は声を上げた。

気温が下がるにつれ、蜘蛛の動きが鈍くなっていった。

「くうっ!このままでは、凍ってしまう!」蜘蛛はギクシャクとした動きになった。

「今だ!凜、電撃を!」俺は凜に向かって叫んだ。

凜は頷くとえるに命じた「ドラコニス・フルグール!」

えるは、ゴロゴロと雷雲を呼び出した。

「今度は逃さない!」えるは、眼を光らせた。

動きの鈍くなった蜘蛛に向けて、えるは稲妻を落とした。

寒さで動きの鈍くなった蜘蛛は稲妻を避けられなかった。

ドドーンというものすごい音と共に一瞬雷のフラッシュで辺りが見えなくなった。

「うぎゃあああ」という蜘蛛の絶叫がこだました。

まるで地面が揺れ動いた様だった。

周囲はしんと静まり返った。

雷の落ちた後ブスブスと音がして焦げ臭いにおいがした。


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