りんけーじ222 人形の正体
りんけーじ222 人形の正体
「はっ!?」あかねは我に帰った。
「人形に操りかけてたんやな!」マリスは言った。
「おのれぇーあと少しのところを!」人形は悔しがった。
「次は、こっちから行くぞ!える!」凜が叫んだ。
「無駄だ!お前の炎は効かぬ」人形は、笑った。
「それなら、これでどうじゃ!」凜は右手の人差し指を高く上げた。
「ドラコニス・フルグール!」凜がそう叫ぶと、待機中から雲が沸き上がり、えるを包みこんだ。
雲からはゴロゴロと雷鳴が轟きだした。
えるは両手を体の前で合わせると、「はぁーっ!」と叫び雷を人形目掛けて放った。
光の束となった稲妻は、一瞬で蛇行し、ドォンと音が鳴り響き、辺りは一瞬真っ白になった。
焦げたような臭いがして、周囲に静けさが戻った。
「凄い破壊力ね」と鈴乃は閃光から目を守るために、顔を覆っていた腕を降ろした。
人形のいたところは、真っ白になって何も残っていなかった。
「やったのか?」俺は思わず声を上げた。
「あーはっはっはっ」その時不気味な笑い声が周囲に響いた。
「どこからじゃ?」凜は周りを見回した。
声は上から聞こえた。
見上げると人形は宙に浮いていた。
「攻撃が遅すぎる!それに私は、飛べるのだよ」人形は、笑いながらそう言った。
「おのれぇー!すばしっこいやつじゃ!」凜は地団駄を踏んで悔しがった。
「さすがは、魔物の森の住人ね!一筋縄ではいかないわ」鈴乃考えた。
「では、こちらから行くぞ」人形は空中でクルクルと回った。
「フィルム・アラーネア!」人形は叫んだ。
一瞬にして何かがパッと広がった。
瞬く間に俺たちは糸の様なものに捉えられた。
それは、蜘蛛の巣だった。
「何だ、これは!ベタベタして動けない」俺は叫んだ。
もがけば、もがくほど、蜘蛛の糸は絡みついた。
「フフフ、私の本当の姿を見せる時が来たようだな」人形はそう言うと、形態を変化させて行った。
「きゃあああ!」ヴァールが叫び声を上げた。
人形は、巨大な蜘蛛に変化した。
「さあ、お前たちをどう料理するか」蜘蛛は赤い目を光らせた。
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