りんけーじ221 人形との闘い
りんけーじ221 人形との闘い
「うわっ!この人形しゃべるぞ!!」俺は思わず口にした。
人形の目が光った。
それと同時に人形が、飛び上がる。
「ひえっ!」と声を上げると凛は逃げ出した。
「ドール・ラクリマエ!」人形は攻撃を仕掛けてきた。
人形の目から涙がこぼれると、涙は巨大化し、それが凍り付くと、飛んできた。
「何だありゃ!当たったらひとたまりもないぞ!」俺たちは必死に逃げた。
「鈴乃!何とかしてくれ!!」俺は鈴乃に叫んだ。
「よしっ!何とかしてみるわ」鈴乃はそう言うと、杖をくるくると回した。
「ドラモニス・トルビーネ!」鈴乃は詠唱し杖を振った。
その瞬間、つむじ風が巻き起こると、巨大な氷の塊を切り裂く。
「よしっ!いいぞ」俺はガッツポーズをした。
「ふんっ!これならどう?」人形はそう叫ぶと、「リーソス・グラーチェス」と呪文を唱えた。
人形が一瞬ほほ笑んだと思うと、一瞬空気が震えた。
すると、鈴乃が作ったつむじ風は、ソニックブームと共に打ち消された。
「やるわね」鈴乃はそう言うと次の詠唱を始めた。
「フェッラム・プグナス!」鈴乃は杖を振った。
すると巨大な鋼鉄製の拳が人形目掛けて飛んで行った。
「アンプレクサス・ディアボリ!」人形はそう叫ぶと、悪魔を召喚し、鈴乃が繰り出した鋼鉄の拳を、悪魔が作り出した、暗黒空間に吸い込んでしまった。
「今度はこっちからだ!」人形は手を振ると、「フィステム・イン・インフェルノ」と叫んだ。
人形の手からは無数の小さなピエロが繰り出された。
ピエロたちは各々楽器を持ち、楽曲を奏で始めた。
「あかん!みんな耳を塞ぐんや!」マリスが叫んだ!
俺たちは慌てて耳をふさいだ。
しかし、一瞬耳をふさぐのが遅れたあかねは、その音楽が耳に入ってしまった。
「何て素敵な音楽」あかねはその音色に魅了されたしまった。
「あかねちゃん!?」挙動がおかしくなったあかねにヴァールが叫んだ。
あかねは耳をふさぐのを止めて、フラフラと人形の方に近寄って行った。
「フラトゥス・デイ」マリスは耳をふさぎながらも呪文を詠唱した。
マリスは光に覆われた。その光からそよ風が沸き起こり、小さなピエロたちに光が降り注いだ。
するとピエロたちはじわじわと溶ける様に消えて行った。
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