りんけーじ212 イシュペルとアゴール2
りんけーじ212 イシュペルとアゴール2
「デーフェンシーオ!」あかねがシールドを張った。
アゴールの振り下ろされた腕は、あかねのシールドに跳ね返された。
ガツンとものすごい音がした。
衝撃で地面が揺れた。
鈴乃は太陽の杖にしがみつきバランスを取った。
ちょうど明かり取りの窓からは、夕日が射しこんでいた。
偶然、夕日が杖の先端を照らした。
その瞬間、宝石から一筋の光線が照射された。
「これは!?」俺は思わず叫び声を上げた。
光線は、壁を跳ね返り、あちこちを照らした。
ただあちこちに跳ね返るだけで、それ以上の事は起こらなかった。
イシュペルも加わって、さらに攻撃を続けてくる。
「くうっ!」茜は必死に耐えた。
しかし、徐々にシールドは削られていく。
「早く謎を解かないと」俺たちはあたりを見回した。
「太陽が…横たわる時…太陽の杖を使い…ロボットに太陽のしずく…」俺は鈴乃が解読した古代文を繰り返した。
「あれは、何やろ?」マリスが指さした。
マリスが指さした方を見ると、床に大きな瞳が描かれており、ちょうど目玉の中央に小さな穴が開いていた。
「そうか!」俺は声を上げた。
「あかね?あの目の模様のところまで、動ける?」俺はあかねにたずねた。
あかねは、目いっぱい手を広げ必死にシールドを展開しながら、俺の方を振り返った。
「何とかやってみます」あかねは苦しそうに答えた。
「鈴乃!その杖を、あの目の模様の中央の穴に差し込んで」俺は鈴乃に説明した。
「わかったわ!」鈴乃は目の模様を見て答えた。
俺たちは、イシュペルとアゴールの攻撃をかわしながら、あかねの展開しているシールドごと少しずつ移動していった。
その間も、シールドは少しずつ削られていった。
「あかね!シールドは大丈夫か?」凜が叫ぶ。
「はい、何とか」あかねはちらっと、凛の方を見た。
その間も、イシュペルとアゴールの物理攻撃でシールドに亀裂が入っていった。
「や、やばいです」あかねが叫んだ。
あと少しで、目の模様の中央だというところで、ついにあかねの張ったシールドはガラガラと崩れていった。
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