りんけーじ210 神殿の謎
りんけーじ210 神殿の謎
俺たちは、えるとマリスに乗り、東に飛んだ。
町を越えると、平野が広がった。
やがて、太陽にキラキラと反射するものが見えてきた。
近づくにつれ、それは巨大になっていった。
「あれがモンス・ヴィトゥリ?」鈴乃が眩しそうに眺めた。
「ああ、それらしいね」俺は答えた。
それは、ガラスでできた巨大な山だった。
えるとマリスは、山の入り口に舞い降りた。
ふもとには、消えかかりそうに風化してはいたが、いにしえの道らしきものが残っていた。
俺たちはそれを登ることにした。
「神殿を探そう」俺たちは、える達から降りると、山の中に入った。
「わぁ、キレイ!」あかねが周囲を見回した。
モンス・ヴィトゥリはすべてがガラスでできていて、すべてのものピカピカと光輝いていた。
辺りはしんと、静まり返り響くのは俺たちの足音だけだった。
山の奥へと進んでいくと、サッと風が吹いた。
その瞬間、ガラスどうしがぶつかり共鳴し、何とも言えない不思議な音を立てていた。
「不可思議よのう」凜は、聞き耳を立ててその音を聞いていた
「これも古代の超高度文明の遺物なのか?」と俺は思いを巡らせた。
どれくらい歩いただろうか。山の中腹に差し掛かった時、突然それは、現れた。
「な、なんやこれは?」マリスはそれを見て驚いた。
ガラスでできた2つの巨大な支柱に支えられた、門だった。
門は長い年月を経て風化していたが、まだ土台はしっかりしている様だった。
「これが、神殿の入り口?」鈴乃が巨大な門を見上げた。
柱には、何やら文字が書かれていたが、判読はできなかった。
「鈴乃?この文字は読める?」俺は鈴乃に確認した。
「ふ~ん。これは見たことがない文字ね」鈴乃は顎に手を当てて文字を眺めた。
「まぁ杖の力を借りて読んでみましょう」鈴乃は柱に杖をかざすと「カーネ・トランスレイト!」と呪文を唱えた。
その瞬間柱の文字は青白く光だした。
「どう?読めた?」俺は鈴乃に尋ねた。
鈴乃が口を開けて喋り出した「この…、神殿…には、人工…生命体の、ボディ…パーツが、保管され…ている。セキュリティ…のために…2体の…警護ロボット…が設置…してある。
もし…あなたが…善良な…者であれば…太陽が…横たわる時…太陽の杖を使い…ロボットに太陽のしずく…を与えれば…ロボットも…眠りにつくだろう」鈴乃がここで話すのを止めた。
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