りんけーじ208 フィナの個性
りんけーじ208 フィナの個性
俺は、フィナの残骸を抱いたまま、ミーの方を見た。
「ミー。戦いは終わったよ。フィナは、最後まで頑張ったけど…」俺は声を詰まらせた。
「そうかい…」ミーは、フィナを眺めた。
「でも、フィナを復活させる方法はあるんだ」ミーは続けた。
「ええっ!どうやって?」俺はミーに詰め寄った。
「彼女は、古代の超高度文明で造られたオートマタ、つまり人工生命体」ミーは自分の手をなめた「コアさえ、大丈夫なら、彼女は生きている」。
「そのコアはどこにあるんだ?」俺はミーに尋ねた。
「フィナをここに置いてくれるかい」ミーはそう言うと、フィナの頭を触り始めた。
ミーが触ると、フィナの額に数字らしきものが浮かび上がった。
ミーは、数字らしきものを変更させた。
そしてミーの手が止まると、フィナの額からカードの様なものが出てきた。
「ふう、コアは何とか無事だったみたいだね、さあコアを抜き取って」ミーは手で自分の顔をふいた。
俺はミーに言われた通りカードを抜き取った。
「このカードがフィナの記憶のすべてであり、彼女の個性だ」ミーはカードを見つめた。
「体、つまりボディパーツは、この町のどこかに、古代文明の遺産として、残っているはずだ。それを探して」ミーが、伸びをすると再び突風が起こり、ミーは突風と共に消え去った。
「わかった。探してみる」俺は竜の袋にカードをしまった。
「フィナをよみがえらせる手段があるなら、彼女を助けよう。フィナはこの町の守護者だ」俺は心の中でそう、つぶやいた。
「みんな、聞いてのとおり、フィナをよみがえらせるために、フィナのボディパーツを探そう」俺はみんなに言った。
「でもこの町のどこかじゃ、わかりずらいですね」あかねがあごに手を当てた。
「おそらく、遺跡の中にあるんじゃないかしら」鈴乃は推理した。
「ふ~む、この町について詳しい人間を探して、聞いてみるのがいいじゃろうな」凜が答えた。
俺たちは手分けして、この町について詳しい人間を聴きまわった。
その結果、誰もが、アルム婆さんという、町はずれに住む老婆がこの町に詳しいということにたどり着いた。
俺たちは、アルム婆さんを尋ねた。
町はずれのアルム婆さんの家は古いが立派な家と言った感じだった。
「こんにちは」俺たちは家の前に立つと声を掛けた。
しばらくすると「なんじゃ?」と言う声が家の奥から帰ってきた。
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