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りんけーじ185 映画の感想

りんけーじ185 映画の感想


 映画が終わって、俺たちはシネコンを出た。

映画韓を出た後も、左手に鈴乃の温もりが残っていた。

鈴乃の意外な一面を知れたのには収穫があった。

普段は、異世界探検部であれだけ冷静に活躍しているのに、作り物の方がダメだったとは。

鈴乃は映画が終わると何も無かったようにしゃきっとして、立ち上がった。

しかし、歩く時、右手と右足、左手と左足が同時に前に出て、妙にぎくしゃくしていた。

「どうしたんですか?鈴乃センパイ?」とあかねが不思議そうに尋ねると、ハッと、我に返った、鈴乃は即座に歩き方を修正した。

「面白い映画だったわね、あかねちゃん」鈴乃は平静を装った。

「そうそう、犯人のピエロが気球に乗って移動するシーンなんか」とあかねは面白そうに振り返った。

「そ、そうね、気球から、襲い掛かるとはね」鈴乃は咄嗟に答えた。

「そうですね…」あかねは相づちを打ったが、「あれ、気球に乗ったのは、犯行後に現場から逃走するシーンじゃなかったかな?」と思い返していた。

凛とマリスもホラー映画はダメだったらしい。

恐怖シーンが始まるとえるに左右からべったりだったらしい。

最も、これには、別の意図もあったのかもしれない。

えるは映画鑑賞どころではなかったことだろう。

ホラー映画を見たいと言ったりあは、何食わぬ顔で映画を見ていた様で、「おもしろかったー、またみいたい!」と言っている始末だった。

「りあ、怖くなかったの?」と、ヴァールが心配そうに尋ねると、「だってあれ、だれかがつくったにせものでしょう?」と言って頭の後ろで腕を組み余裕しゃくしゃくの表情だった。

映画を見た後、おなかが減ったとあかねが言出して、みんなで相談した結果イタリアンレストランに行くことになった。

 あかねとリアはホラー映画を見た後でも元気にトマトソース系のポモドーロ・フレッシュバジル添えパスタを注文していた。

と言う俺も、牛肉のボロネーゼを頼んだ。

凛はイカ墨パスタ、えるは、ペスカトーレ・ビアンコ、ヴァールは茄子とリコッタチーズのバジル風味のパスタ、マリスは、ボンゴレ・ビアンコをオーダーした。

しばらくすると、ロボットが料理を運んできた。

「なんやねん?誰も運んでないやないか!こっちでも魔法使いがおるんか?」マリスは訝しげにロボットを見た。

「わあ!ぱすたっておいしい!」りあは、口を赤くしてほおばった。

確かにレストランの生パスタは美味しかった。


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