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りんけーじ18 川のモンスター討伐

りんけーじ18 川のモンスター討伐


魔獣の姿は水中で見えなかった。

「ふぅ、危ないところだったわね。あかねちゃん、大丈夫?目を覚ましなさい!」と鈴乃が目を回したあかねを抱き上げ、体を揺さぶるとあかねは、「う~ん…」と言って、目を覚ました。

「あれれ?ここはどこ?」とあかねは、言った。そして、鈴乃の顔を見て、周りを見回した「鈴乃さんっ、わたし生きていますよね?生きていますよね?魔獣はどうなりました?」。

鈴乃は「今は、川の中にいるわ」と言うと、川の方を見た。

すると、川面が盛り上がり始めた。魔獣が水面から顔を出し、不気味に輝く眼をぎょろぎょろと動かし俺たちの姿をロックオンすると、洪水の様な水飛沫を上げ、「ウガアア」と叫びながら、猛然と俺たちの方に向かって突進し始めた。

「うわあ、ヤバイ!」俺が言うと、

「何言ってんの、魔獣を倒す絶好のチャンスが訪れたのよ!円正寺君、魔獣を引き付けて、その隙に、わたしが、攻撃魔法で倒すわ!」と、鈴乃が合図した。

くーっ、おとり役か…、しかし、ここは鈴乃の強力な攻撃魔法で倒してもらうしかないっ!と俺は思い「わかった、俺が引き付ける」と答えた。

鈴乃はあかねを連れ、少し離れた丘の上に移動した。

「うおおお、来るなら来い!このワニの化け物!」と俺は叫び、ベルシュフォードの剣を震える手を正面に構えた。剣は、魔獣の気配を察知したのか、青い光を帯びた。

魔獣は「ギャオオオ!」と吠えると、俺に向かって水面を突進してきた。

俺のソードだって名立たるものらしいし、ちゃんと使いこなせば、無敵だ!

魔獣が迫ってきた。デ、デカイ!水面を泳いできた勢いで岸に駆け上がり、大きな口を開き牙を剥き出し、地響きを轟かせながら、物凄い勢いで目の前に迫ってきた。足がガクブル震え、涙、鼻水が垂れる、ママーと叫び逃げ出したくなったが、踏ん張り直し、青い光に包まれたソードを上段に構えた。そして、「うりゃああ」と言う掛け声と共に、迫りくる魔獣に向かって振り下ろした。

その瞬間ソードの青い光の輝きが増し、閃光となり魔獣の右前足に当たった。

閃光の当たった右前足は、スパッと切り離された。魔獣はギャオオオと咆哮を上げ、バランスを崩し前のめりに回転した。

「クレアーティオー!」と鈴乃が魔獣に杖をかざし叫ぶと、杖から黒い稲妻が迸り、その強烈な黒い稲妻は魔獣に「ドオオォオン!」という音を立て当たった。

その瞬間魔獣は、「グオオオ」と最後の絶叫を上げ消失した。凄い威力だ。

魔獣の消えた所には、シュウウウと黒い煤煙が立っていた。そして、そこには、オオネズミを倒した(正確にはミーに食ってもらった)時の倍のルビーが転がって輝いていた。

「よしっ!ルビーゲットだ!!」俺は、ヘナヘナとその場にへたり込んだ。



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